妊婦さん妊娠すると、胎盤の発育に伴い、プロゲステロンとエストロゲンが産出されます。すると、これらの女性ホルモンを摂取することで増殖する歯周病原因菌の数が増加します。

つまり、歯周病菌にとっては自分たちのえさが増えた状態になるので、菌が活発になり、数が増えてしまうのです。

歯周病原因菌は妊娠12~13週目ごろになると妊娠初期の5倍になると言われています。このために、妊娠期の女性は、少量の磨き残しや歯石によって、著しい歯肉炎(歯グキの炎症)が起こりやすくなっています。

これだけではありません。妊娠した女性が喫煙したり、多量のお酒を飲んだりすると早産や低体重児出産の可能性が高くなることは有名ですが、感染症でもある歯周病も関与していることがわかってきました。

お母さんのお口の中に炎症をもたらすだけでなく、産まれてくる赤ちゃんの健康状態にも影響を及ぼしてしまうので、妊娠中はきちんと歯磨きをしてお口の中を清潔に保ち、歯医者さんでクリーニングをすることも大切です。