お口の体操
お口の体操について
加齢に伴って唾液の分泌量が少なくなります。
唾液が減るとさまざまなお口のトラブルを招きます。唾液が積極的に出るようにする、お口の体操をご紹介します。簡単なことですが、続けることで、効果がでてきます。また、舌やお口の周りの筋肉が鍛えられることで、呼吸や食べ物の飲み込みがスムーズになる効果も期待できます。いつでもどこでも気軽にできる体操です。今日から始めてみませんか?
こんな症状はありませんか?
・口が渇く
・食べ物が飲み込みにくい
・起きると口がネバネバする
・口臭がある。
・入れ歯がすれて痛い。
・会話しづらい。
・水を飲むとむせる。
こんな症状に心当たりがある場合は注意が必要です。
噛む、飲み込むなどの動作は唇や舌、お口の周りの多くの筋肉がスムーズに働く必要があります。舌をはじめ口の機能が低下すると、飲み込む力(嚥下能力)が低下します。それを防ぐために普段の生活のなかで、空いている時間に、簡単な運動を習慣化するだけで、舌や口の周りの筋肉を鍛えることができます。
「唾液腺マッサージ」や「パタカラ体操」、「あいうべ体操」など行なって筋肉や唾液線がしっかり働くお口の状態を維持しましょう。
ご自分で簡単にできる体操をいくつか紹介します。
パタカラ体操
やり方:
①「パ パ パ‥」と早く連続で8回発音します。
次に同じ様に「タ」「カ」「ラ」も8回発音します。
②最後に「パタカラ」とはっきりと連続で3回発音します。
効果
「パ」 (口唇を閉じる運動):唇を開けたり、閉じたりする筋肉を鍛えます。
飲み込む時は唇をしっかり閉じる必要があるからです。
「タ」(舌で上顎を押す運動):舌の先端を鍛えます。
食べ物の送りこみ、押しつぶし動作と同じ動きです。
「カ」(のどの奥に力を入れる運動):舌の付け根を鍛えます。
飲み込む動作と同じで、食べ物が鼻に流れるのを防ぐ効果もあります。
「ラ」(舌を丸める運動):舌の左右の部分を鍛えます。
飲み込む前に舌の上で食べ物をまとめる動きです。
POINT:大きな声ではっきり発音すること。
そうすることで噛む力、飲み込む力、唾液の分泌促進等の他にも普段の発語がスムーズになったり義歯が安定することで表情が豊かになる効果もあります。
お食事前に行なうのが1番効果的です。
あいうべ体操とブクブク体操
あいうべ体操は、福岡のみらいクリニックの院長、今井一彰先生が提唱している舌や口周りの運動法です。命の入り口である口の環境を整えると、慢性化した病気や難治性の病気も驚くほど改善に向かうといわれています。
あいうべ体操は、毎日30回くらいを目安におこなってください。
疲れやすい人は2~3回に分けて行なって下さい。
顎関節症の方は「いー」「うー」だけをやると良いです。
効果: 噛むことが容易になる、食べこぼしが減る。
口呼吸から鼻呼吸に改善する唾液量の分泌促進、義歯の安定、虫歯や歯周病予防、脳の活性化。
POINT: 少し大げさにやることがポイント!
また、乾燥していない場所で行なうのが良いので、お風呂で行なうのがオススメです。
やり方:
①「あー」と口を大きく開き、1秒キープ
②「いー」と口を大きく横に広げ、1秒キープ。
③「うー」と口を強く前に突き出し、1秒キープ。
④「べー」と舌を突き出し下に伸ばし、1秒キープ。
ブクブク体操
やり方:
①口を閉じたまま頬を膨らませる。
②口をすぼめ、頬を吸うようにする。
①と②を1セットとして4セット行なう。
効果:噛むことが容易になる、食べこぼしが減る。
口呼吸から鼻呼吸に改善する、表情が豊かになる。
口呼吸が改善する?!お口の体操あいうべ体操!の記事もご覧ください。
唾液腺マッサージ
やり方:
①耳下腺
人差し指から小指までの4本を頬に当てて、上の奥歯あたりを後ろから前へ向かって回す。
(5~10回を目安に)
②顎下腺
親指を顎の骨の内側のやわらかい部分に当てて、耳の下から顎の下まで5ヶ所くらいを順番にゆっくりと押していきます。
③舌下腺
両手の親指をそろえ、顎の真下から下を突き上げるようにゆっくりと押します。
痛くない程度に押しましょう。
POINT:お食事前に行なうのが効果的です。