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脳出血を起こすムシ歯菌が発見された!?

9月28日、イギリスの科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ電子版」で、脳出血を引き起こす危険性の高い、特殊なムシ歯菌が見つかったと発表されました。
発見したのは、大阪大学の和田孝一郎准教授らです。このムシ歯菌に感染した人が高血圧になったり、喫煙したりすると、脳出血の発症率が高まるそうです。

このムシ歯菌は、皮膚や骨などになるコラーゲンと結合するたんぱく質を作る特殊な種類で、脳出血患者と健康な人でこのムシ歯菌に感染しているかどうかを比較すると、このムシ歯菌に感染している人の脳出血の危険性が4倍になることがわかりました。

このムシ歯菌があってもすぐに脳出血を起こすわけではありませんが、高血圧や加齢、喫煙で血管が弱ったり、傷ついたりすると、発症率が上がるとみられています。

ムシ歯をそのまま放置しないこと、なるべく初期の段階でムシ歯を治療すること、またそのために定期的に歯科を受診することが大切です。

お子さんにムシ歯菌をうつさないためにしたいこと

ムシ歯の原因となるミュータンス菌は、歯が生える前の赤ちゃんのお口のなかには存在しません。ところが、成人では唾液1mlあたり1万~100万個も生息していると言われています。

では一体、どこからミュータンス菌がお口の中に感染してしまうのでしょうか?

ミュータンス菌の感染が起こりやすいのは乳歯がはえそろう生後19~31カ月と言われています。ミュータンス菌を持つ家族からの食べ物の口移しやスプーンの共有などによって、唾液から感染していきます。ミュータンス菌に感染すると、一番奥の乳歯の、さらに奥に生えてくる永久歯に菌がうつり、ムシ歯が広がってきます。

ミュータンス菌の感染の予防としては、離乳食をかみつぶして与えない、スプーンを共有しないことが大切です。

また、感染してしまったあとでは、繁殖源となる砂糖を含む食物を控え、毎食後に奥歯を中心に大人による仕上げ磨きを徹底すこと、食物繊維を多く含む食物をよくかんで歯の表面に付着した菌をとることが大切です。

ムシ歯は自然には治癒しません。予防と早期の治療が大切です。そのためにも、定期的な検診を受けましょう。

自宅でできるホームホワイトニング

歯を白く美しくできるホワイトニング。ホワイトニングには2種類あります。
歯科医院に行って行うのは「オフィスホワイトニング」
自分自身の家でできるのは「ホームホワイトニング」です。

ラミネートベニアの話はこちらから。

手軽にできる「ホームホワイトニング」について紹介しましょう。
オフィスホワイトニングよりもホームホワイトニングは価格が安いですし、自宅で手軽に出来るので比較的、続けやすいです。
まず、ホームホワイトニングを始めるには歯科医院に行って、ホワイトニングが可能か検査してもらいます。虫歯や重度な歯周病がある場合は、そちらを治してからの治療になります。問題が無ければホワイトニングに使うマウスピースを作る為に、型を取ってマウスピースを作成します。マウスピースが完成すればホワイトニングを行うキットがもらえますので、自宅に持ち帰って頂いてホワイトニングがスタートとなります。
キットの中には、マウスピースと専用のジェルが入っています。
まずホームホワイトニングを始めるには、歯を清潔にする必要がありますので、ブラッシングを行います。次に自分の歯に合わせて作られたマウスピースに専用のジェルを流し込みます。ジェルは入れすぎてもいけませんので適切な量を使用しましょう。

適切な量とはジェルがマウスピースからはみ出さないくらいの量を使用します。1本の歯に対して米粒くらいの大きさです。ジェルがはみ出したまま放って置くと知覚過敏の原因になってしまいますから、マウスピースからジェルがはみ出してしまうようなら拭き取るなどしてください。

ジェルを入れたマウスピースを1~2時間ほど装着しておきます。この方法なら、歯科医院に行く時間が無い人にも向いているかも知れませんね。夜間に寝ている間にマウスピースを入れておく事も可能です。

朝起きたらマウスピースを外して、歯磨きをして、マウスピースについたジェルを洗い流します。基本的には毎日行うのですが、しみたり痛みがあるという人は1日に使用する時間を短くしたり、毎日使用するのでは無く1日置きにしたり、2~3日程期間を空けたり調整します。

すぐに歯が白くなるのは薬液の濃度が高いオフィスホワイトニングですが、ホームホワイトニングは低い濃度の薬液で毎日行うので白さの持続力があります。

結婚式や就職活動で急いで白くしたい人にはオフィスホワイトニング、じっくりと白く、持ちを長くさせたい人にはホームホワイトニングが適しているかもしれませんね。

この両方を併用して行うデュアルホワイトニングもあります。
ご自身の目的や歯科医院に通える頻度でこの3つから適切なものを選ぶと良いでしょう。

ホワイトニングの注意点としては、ホワイトニングを行った後1時間くらいは喫煙や飲食は控えて下さい。効果が薄れてしまいます。

そして24時間以内には色の濃い物を食べるのは避けて下さい。具体的には、カレーやラーメン、コーヒー、紅茶、コーラなどのジュース類などです。
せっかく白くなった歯が色の濃い物を口に入れる事で染まってしまいます。

ホームホワイトニングにかかる期間は、どのくらい白くなりたいのか、また個人の歯の状態により個人差がありますが、2週間から数か月くらいです。

手軽に歯を白くしたい人にはホームホワイトニングがお勧めです。
口元からおしゃれを始めてみてもいいかも知れませんね。

歯磨剤の効果!

みなさんはよく歯磨きの時に歯磨き粉(歯磨剤)を使用しますよね?
では歯磨き粉にはどういう効果があるのか知っていますか?
お口の中の汚れであるプラークなどは、うがいをしただけではなくなりません。
そのためみなさんブラッシングをするわけですが、ブラッシングの際、歯磨剤をつけて磨くとただブラッシングをする時よりもプラークの除去効果を高めることができます。

では他にはどのような効果があるのでしょうか?

1、虫歯を防ぐ
虫歯というものは、歯にくっついたプラーク中の細菌が作り出す酸によって歯が溶けてしまうことを言います。
虫歯を防ぐために大事なことは、プラークを除去することが一番です。
歯磨剤には、歯の耐酸性の向上をするフッ化物の入った歯磨剤や、プラークの除去を促すことはもちろん、プラークの付着防止などにも効果があります。
また、歯の再石灰化促進作用のあるものも売られています。

2、口臭を防ぐ
よく歯周病などの患者さんは口臭を自覚症状として訴えます。
口臭の9割は口の中の汚れや、歯周病、虫歯が原因となります。
そのため、プラークなどを取り除くことで口臭はある程度防ぐことができますし、歯磨剤の中にはミントなどの香料を配合したものも売られているので、口臭を防ぐのと同時に口の中を爽快にします。

3、プラークを除去する
先ほども書いたように、歯磨剤をブラッシングと併用することで、プラークの除去効果が高まり、再付着を防ぐ効果があります。
プラークは歯周病や虫歯の、口臭の原因となるだけでなく、歯石の沈着などにもつながります。
ブラッシング効果をあげるためにも歯磨剤を併用してみてはいかがでしょうか?

4、歯石を防ぐ
歯石とは、プラークが唾液中のカルシウムなどによって石灰化してできる硬い石のような物質です。
プラークが歯石になってしまってからでは、もうご自身のブラッシングで取り除くことはできません。
歯石を防ぐ為に大事なことは、歯磨剤を使用しプラークを除去することです。
最近では歯石の沈着を防ぐ歯磨剤も売られているのでぜひチェックしてみてください。

5、歯を白くする
ステインやタバコのヤニなどで汚れてしまった歯を白くすることができます。
ステイン用の歯磨剤も最近はでてきましたね。

6、歯肉炎、歯周病を防ぐ
歯肉炎は、磨き残しなどのプラークがあると歯茎が炎症を起こし、腫れたり、出血したりします。
歯周病は、プラークや歯石などが原因でどんどん進行していきます。
歯磨剤を使いブラッシングすることで、歯周病菌の増殖を抑制したり、炎症を抑制したり様々な薬効成分が含まれているので歯周病などを防ぐ効果があります。

このように、最近ではいろいろな用途にそった歯磨剤があります。
ぜひ、使ってみてはいかがでしょうか?

インプラント…その後のお手入れ

むし歯や歯周病で不幸にも歯を失ってしまった方の治療として、従来では部分的な入れ歯や、ブリッジで欠損した歯を補ってきました。
しかし最近ではインプラントが登場してきて私達の選択の幅が広まりました。
ここ20年程で急激にインプラント治療をする人が増えてきています。

インプラントは、歯が無くなってしまった所に人工的な歯根を骨の内部に埋め込み、その後人工の歯を装着させる治療法です。

従来の部分的な入れ歯のように取りはずしは必要ないので、まるで自分の歯のように食べ物を食べる事ができ、違和感が無いなどの利点や、違いがあります。

また、ブリッジは固定性ですが、治療の為に健康な隣の歯を削る必要がありましたが、インプラントは直接、骨に埋め込むので健康な歯を犠牲にしないので最近はインプラントが人気を集めているのでしょう。

まるで自分の歯のように噛める事から、乳歯、永久歯に続く「第3の歯」とも呼ばれています。
もし失ってしまった歯の所にインプラントを入れてもそれで終わりではないのです。
お口の中はいつも歯と歯が噛み合う度に大きな力がかかりますし、前に様々な原因でむし歯や歯周病などで歯が抜けてしまった場所ですから、決して状態が良い場所とは言えません。このまま、今までと何も変わらないお口の中の環境では、せっかく入れたインプラントも一生使い続けられるとは限りません。

天然の歯と同様に、インプラントの周りの骨が無くなってしまうとインプラントがグラグラしてしまったり、最悪の場合は抜け落ちてしまうかもしれません。

そんな事にならない為に、歯科医院での定期的なメインテナンスが必要不可欠になります。歯科医院のメインテナンスよりさらに大切なのは、毎日の自分の歯磨きお手入れになります。

3ヶ月や6ヶ月ごとの歯科医院でのプロによるチェックとメインテナンスを行えば、お口の中やインプラントの良い状態を保つ手助けになります。しかし、鍵を握るのは毎日のご自身のケアです。この2つをしっかり行えば、インプラントだけでなく他に残っている天然の歯も健康に保つ事ができるでしょう。

せっかく入れたインプラントですから健康に長く使いたいですよね。

では、インプラントの「その後のお手入れ」についてお話したいと思います。インプラントのお手入れと言っても難しい技術や、特別なものは一切必要ありません。

基本的には、インプラント部分もご自身の歯を磨くようにブラッシングをする事が一番に大切になります。インプラントは人工の歯なので接合している部分があります。

汚れが溜まりやすい部分ですので、そこの汚れを落とすように意識して磨くと良いでしょう。後は歯ブラシの動かし方についてです。力いっぱいに歯ブラシを上下に動かす方法で磨くのは避けて下さい。いくらインプラントを入れていつものように噛めるからといっても、歯ぐきと密着する力は天然の歯よりも劣ってしまうのでこのような磨き方をしてしまうと歯ぐきが腫れる原因となります。

歯磨き剤は、研磨材が入っていないタイプの物を使用してください。研磨剤が入っているとインプラントを傷つけてしまう可能性があります。

歯ブラシの他にも、使用して頂きたいのが「歯間ブラシ」です。
しかし誤った使い方や誤ったサイズで使用してしまうと、歯ぐきを傷つけてしまったり、歯ぐきが下がってしまったりと、見た目や状態が悪化する可能性があります。
上手く使用すれば効果的に歯の間の汚れを落とす事ができるので、歯科医や歯科衛生士の適切な指導をしてもらってから普段の歯磨きにプラスすると良いでしょう。
インプラント用の柔らかい歯間ブラシがありますのでそちらを使用してください。

最後にフッ素入りのジェルを歯全体に塗って歯質を強化すれば、さらに良いでしょう。

インプラントを入れたらそれで終わりでは無く、毎日のお手入れ方法を少し工夫してみて下さい。そこに定期的なメインテナンスも合わせて行っていく事でインプラントを長く健康な状態で使って頂く事ができます。
ぜひ、今日から始めてみてください。

 

知ってる?ラミネートベニア!! 

みなさんが歯を白くしたい!と思ったとき一番に思いつくのが“ホワイトニング”ではないでしょうか?
しかし、ホワイトニングには知覚過敏などのいくつかの欠点があります。
では、ホワイトニング以外に歯を白くする方法はないのでしょうか?
ホワイトニング以外の方法で歯を白くする方法で挙げられるのが“ラミネートベニア”です。

ラミネートベニアとは?

ラミネートベニアはホワイトニングのように薬を使って歯を白くするのではなく、自分の歯の表面を薄く削り取り、その削った部分に歯の色をしたネイルチップのようなものを貼り付けます。
材料は一般的にはポーセレンなどが使用されます。

ラミネートベニアのメリット

ラミネートベニアは、ホワイトニングより歯を白くすることができ、生まれつき濃い色がついてしまった歯でも短期間で白くすることが出来ます。
また、色を白くするだけでなく、歯の形なども短期間で修正することができます。
例えば、すきっ歯なども修正することが可能です。
また、歯の色が元に戻ることがなく、歯を削る量が少ないので、痛みはなく基本的に麻酔は使いません。

ラミネートベニアのデメリット

ネイルチップを自由に取り外しできますが、ラミネートベニアは、一度取り付けると、取り外しも出来ませんし、元には戻せません。
また、ラミネートベニアは日常生活を普通に生活する分には強度は十分にありますが、ポーセレン(セラミック)の歯を貼り付けるので、噛み合わせが悪かったり、歯ぎしりの癖がある場合などは貼り付けた部分が欠けたり、割れたりする可能性があります。
ラミネートベニアを貼り付ける本数は、歯の全てに行うのではなく、気になる部分に貼り付けることも出来ますが、1本だけだと他の歯と色を合わせるのが難しいので、数本にわたって貼り付けることもあります。

費用について

ラミネートベニアは、ホワイトニングに比べて費用が高いというのもデメリットの一つです。
普通ホワイトニングですとだいたい5万円程度で治療できますが、ラミネートベニアの場合、病院によって違いますが、5万円~15万円程度かかります。
もちろん保険外の治療なので自費になります。

ラミネートベニアは、デメリットとして費用が高いと言うことが挙げられますが、ホワイトニングよりも歯を白くすることができますし、少しの歯並びの修正であれば可能です。そのため短期間で、白くきれいな歯並びを手に入れることが出来ます。

舌も磨く習慣をつけましょう。

みなさんは自分の舌をよく観察した事がありますか?
あまり見たことが無いという人は少し鏡で舌を出して観察して見て下さい。どんな状態でしたか?
舌の表面に白い汚れのようなものがついていたり黄色っぽく汚れていませんか?
それは舌苔という舌についた汚れです。

普段は毎日、歯を磨く人はたくさんいますが、舌もキチンとケアする習慣をつけている人は毎日、歯を磨く人全員では無いかも知れません。
歯に汚れがつくように、同じように舌にも汚れが付きます。このまま放って置くと口臭の原因になります。
どうして舌に汚れ、「舌苔」が付いてしまうのでしょうか?
舌には細かい乳頭というヒダで覆われています。このヒダは糸状乳頭といいます。それを広げるとなんと畳8畳分にも相当します。そこに汚れがたっぷりと詰まってしまえば当然、口臭が発生する原因になりますね。

舌苔の成分は、粘膜から脱落した上皮細胞です。後は、細菌や食べかす、血球などがあります。脱落した上皮細胞に細菌が多数付着しています。舌苔の中に存在する嫌気性菌と合わさって口臭を作る原因となります。
実は、口臭の原因の約60%は「舌苔」が原因だと言われています。
長年、原因不明の口臭に悩まされていた人も、もしかしたらこの「舌苔」が原因かも知れません。

どのような時に「舌苔」が付きやすいのでしょうか?

体調が悪く、免疫力が下がってしまった時。
不規則な生活をしているとき。
アルコールや甘味飲料の飲みすぎてしまった時。
刺激物を摂取した時。
口呼吸や緊張の持続などで唾液の量が少ない時。

などに付きやすくなってしまいます。

あとは見落としてしまいがちなものとしては、お薬の副作用や加齢につれて「ドライマウス」になってしまった人です。唾液の量が減ってしまう為に雑菌が繁殖してしまうので「舌苔」が付きやすくなってしまいます。
しかし、舌苔をすべて取り除けば良い訳ではありません。
舌の正常な状態というのは、うっすらと白い舌苔がついているものなのです。
まったく舌苔がついていないピンク色の舌は、正常で綺麗に見えますがこれは異常な状態といえます。舌がピリピリとして熱を持っているような感じになり、口臭も発生します。
また、舌に黄色っぽい舌苔がついている人は、口腔内に虫歯、歯周病などの感染症やその他の感染症にかかっている可能性もあります。
他には黄色いレモンのカキ氷などの着色物を食べた時にも舌は黄色くなります。

いずれにしても、舌の状態を確認する事で健康のバロメーターになります。すべての舌苔を除去する必要はなく、ある程度の除去は必要とされています。

ここでは舌専用のブラシを使った方法を紹介します。
掃除回数としては、舌を傷つけないために1日1回で大丈夫です。
専用ブラシでかき出す力は優しく10回程度で。
普通の歯ブラシで行ってしまうと、数回でも傷ついてしまいます。
これらを習慣にすれば口臭の予防にもなりますし、余計な汚れが取れるので舌が敏感になるので、薄い味付けの物でもしっかりと感じ取れるようになります。減塩効果にも繋がります。

最近では、舌専用のブラシの他に、舌苔に着目したデンタルリンスや、「グリコ」から専用のタブレットも発売されています。タブレットはグリーンアップルの味がついていたりと、舐めるだけで良いという手軽さから普段の生活に取り入れやすい物もあります。
ご自身にあった物を探して見てはいかがでしょうか?

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歯並びが悪い原因は?

歯並びがよくないと見かけもよくないですし、気になりますよね。
その他にも、歯並びが悪いと発音が悪くなってしまったり、歯の大切な機能である“噛む”という機能を充分に活用することができません。
また、歯並びが悪い為に、ブラッシングをしても、歯ブラシの毛先が行き届かなかったりして、磨き残しができて虫歯、歯肉炎、歯周病になりやすくなってしまいます。
では、歯並びが悪くなる原因は何なのでしょうか?

1、遺伝的なもの
顔や、体型が親に似てくるのと同様で、顎の大きさや形も遺伝によってある程度決まってきます。

2、いろいろな癖
指しゃぶり、頬づえをつくなど悪い習慣を続けることで、顎の骨が変形してしまい、歯並びが悪くなることがあります。
その他にも、舌を突き出す癖や、噛み癖なども原因となります。
また、口呼吸も歯並びを悪くしたり、顔の発育に影響をあたえられていると考えられています。

3、虫歯
永久歯が生えてくる時、乳歯は永久歯の生えてくる場所を確保する役割があります。
そのため、乳歯が虫歯になってしまっていて、そのまま放置して形が変わってしまったり、抜歯をした場所をそのままにしておくと、永久歯が正しい位置に生えずに、歯並びや噛み合わせが悪くなることがあります。
また、大人になってからの抜歯も同様で、抜いたまま隙間を放置してしまうと、歯が動いたり、親知らずに押されたりして、歯並びやかみ合わせが悪くなることがあります。

4、食べ方
子供時代に、よく噛まなくても食べられる軟らかい食べ物ばかり食べていると、顎の成長期に顎が十分に発達できないので、小さくなってしまいます。
その結果、小さい顎に大きな歯が生えてくるわけですから、歯がきれいに並ぶ為の十分なスペースが確保できず、前後にデコボコとした歯並びになってしまいます。

5、口呼吸
鼻炎や扁桃腺肥大などの症状があり口呼吸を続けると、唇で歯を押さえる力が弱くなり、口の筋肉のバランスが崩れて出っ歯や受け口の原因となったり、位置が異なったりします。

このように、歯並びが悪くなる原因には、いろいろありますが、癖や食べ方は気をつければ改善できますし、虫歯もきちんとしたブラッシングができれば予防できます。
自分でできることから少しずつ始めていきましょう!

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歯が溶けるとは?

歯が溶ける」と言われると虫歯では?と思う人がたくさんいるかも知れません。
他にも歯が溶ける事があります。それが「酸蝕歯」です。
酸性の食べ物や飲み物を摂取する事で「歯が溶けてしまう。」事を言います。歯は酸に触れると溶けてしまいます。酸性の物を食べた後にそのまま放っておいてしまったり、食後のケアをしっかりとしないとその危険性は高まります。
ケアが適切に行われていない状態で歯磨きをしてしまうと、その力で歯の表面にあるエナメル質が削り取られてしまいます。これを続けてしまうと、時が経つにつれて歯が薄くなってしまいます。

ではどのような食材に酸が多く含まれているのでしょうか?
このような視点で食材を見る事はあまり無いかもしれませんね。
例えば、健康の為に最近よく飲まれるお酢。
フルーツ、特にレモンやグレープフルーツなどに多く含まれています。
他にも赤ワインや夏場によく飲むことがあるスポーツ飲料。コーラにも多く含まれています。見落としがちなのはビタミン剤や、サラダにかけるドレッシングにも入っていたりと様々です。
酸にも色々あり、クエン酸アスコルビン酸の消費が多ければ多いほど侵食されるとの事です。

他の原因としては職業的なものもあります。メッキやガラス細工の工場で酸性ガスを暴露、吸収する作業がある人。
胃酸による逆流性食道炎、拒食症なども原因になります。
酸蝕歯になると、どうなってしまうのでしょうか?

・象牙質が露出してくるので知覚過敏症の原因になる。
・歯の色が茶色っぽくなったり、黄色くなる。光にあてると白濁している。
・歯の形が変わって、詰め物や金属が取れる原因に。
・歯がひび割れたり、丸い形に変わってしまう。小さなくぼみができる。

普段の生活で知らず知らずのうちに酸蝕歯の原因を作っているかも知れません。
いくつか項目を挙げてみます。

・部活中など、習慣的に、スポーツドリンクを飲む。
・毎日、健康の為にビタミン剤や、ビタミンドリンク、黒酢を飲んでいる。
・泣き止むからといって、赤ちゃんに寝る前にダラダラと哺乳瓶でジュースを与える。
・おつまみをまったく食べず赤ワイン、柑橘系酎ハイを時間をかけて毎日飲む。

上げてみると当てはまるものが意外と多くあるかも知れません。
では、どのように予防して行けば良いのでしょうか?
過度な量の酸を摂取しているのであれば、まず控える事です。
他には、酸性の飲み物を飲んだら、水で口をゆすいだり、お茶や水を飲んだりすると良いです。そうする事で酸性が中和されます。
またすぐに、歯磨きをするのでは無く30分程の時間を置きましょう。
すぐに磨いてしまうと、酸で弱くなった歯がブラッシングの圧で削られてしまいます。
歯の再石灰化が進むのを待ち、中和されてから行うのが良いでしょう。
後は、毎日のブラッシング時に使う歯磨き剤をフッ素が入っているものを使用すると、歯の質を強化することができます。もちろん柔らかめの歯ブラシで優しく磨くのを忘れずに。

後は、定期的に歯医者さんに行って、プロの目線でチェックしてもらいましょう。気付かないうちに酸蝕歯になっていたり、歯周病になっていたり、進行していたりと自分では分からない事が分かってきます。

無理に酸性の物をまったく食べないようにするのは難しいですし、以上のポイントを守って、ご自身で色々と改善して、食べる工夫をしてみて下さい。

歯石ってなんでできるの?

よく、歯医者さんなどで「歯石がついていますね」とか聞く事がありますよね?
また、皆さん自身でも下の前歯の裏側などをベロで触ってみるとザラザラした感じがすることがあるのではないでしょうか?
それが、歯石です。
簡単に言うと歯石はプラーク(歯垢)や汚れが固まってできた石のようなものなのです。
そのため歯石は、プラークとは違い、歯ブラシなどで、自分で落とすことはできません。

歯石ができてしまうと、歯医者さんに行って、機械的に除去しなければ取り除くことができません。
しかし、歯石を放って置くと、表面がザラザラしている歯石の上に、プラークが付着し虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
では、歯石について詳しく説明していきましょう。

1)歯石とは?

歯石はお口の中に残った食べ物のかすや細菌の死骸と唾液などの中のカルシウムの塊がこびりついたものです。
歯石は、プラークに比べると、石のように硬く歯にくっついているので、簡単には取り除くことができません。
また、プラークとは違って石灰化した沈着物なので、ご自身の歯磨きで取り除くことはできません。

自分の目で見える、歯茎より上(歯と歯茎の境目)に出来た歯石を、歯肉縁上歯石。
歯肉ポケットの中にできた見えない歯石を、歯肉縁下歯石といいます。
歯肉縁下歯石の中には多くの細菌が住んでいるため、付着すると歯肉の炎症がひどくなり、通常くっついている歯と歯肉が剥がれて更に縁下歯石が付着しやすくなり、歯周ポケットが形成されます。
歯肉縁下歯石がたまると、プラークが付着しやすくなるので更に縁下歯石が溜まり歯周ポケットもどんどん深くなります。
歯周ポケットの中のたくさんの細菌は、歯槽骨を溶かして歯周病になったり、歯肉に炎症を起こしたりします。

2)歯石はどこにできるの?

歯肉縁上歯石はプラークと唾液の中に含まれるカルシウムなどが結合したものなので唾液の出る穴(唾液線)のある
上の奥歯(上顎臼歯部)の頬側と下の前歯(下顎前歯部)舌側の部分です。
縁上歯石やプラークが付着した状態が続くと、その中の多くの細菌によって歯肉が炎症を起こしてしまい、プラークが歯と歯肉の隙間に入り込み歯肉縁下歯石が付着します。

3)歯石はどうやってとるの?

先ほど説明したように、一度ついてしまった歯石はプラークと違い自分自身の手で取り除くことはできません。
歯肉縁上歯石は、歯科医院で歯石取り(スケーリング)をすると簡単に除去することができます。
歯肉縁下歯石は、通常のスケーリングでは除去するのは難しい為、歯周ポケット内の歯石を取り除く治療であるスケーリング・ルートプレーニング(SRP)が必要です。

このように、歯石は一度付いてしまうと、自分では取り除けません。
歯石をつくらないためにも、お口の中をよく観察し、自分にあった歯ブラシで全体的に細かく歯磨きするようにしましょう。
歯と歯の間も糸ようじなど、歯間ブラシなどの補助用具を使い丁寧に磨きましょう。
また、定期的に歯医者さんに行きメインテナンスをするようにしましょう。
歯石について詳しくはこちら
http://www.dentalmenu.com/karte03/dental-plaque/

高齢者に対する食育

食べる機能」は生きていく上でかかせません。

口は食べ物が入っていく最初の入り口になります。栄養の摂取だけが目的ではなく、美味しい物をみんなで食べれば表情が豊かになり心身が活発になります。そして毎日の生活が充実してくると言えます。
ただ単に栄養を取れば良いという分けではありません。口からしっかり食べる事で、唾液も出て口の中もきれいになります。そうする事でいっそう食べ物の味を楽しむ事ができます。
硬いものが食べれればお漬物の食感なども感じられます。

年を取れば取る程、生活の中での食の比重は大きく大切なものになってきます。食べる機能を残すことは大変重要といえます。

今は高齢で歯が無い人には、インプラント、義歯など様々な治療法があり咀嚼機能を取り戻す事ができます。しかし人によっては、口が動きずらい、麻痺がある人、認知症の方はスムーズな咀嚼機能を取り戻すのが難しい場合があります。なのでその方々に合った食べ物を選択して摂取していく必要があります。

例えば硬い物が食べにくい人には、軟かい物を中心とした食事に変更します。無理して硬い物に時間をかけて食べるのではなく、軟かいものを美味しく適切な時間で食べる事ができます。

例えば、硬い物を2時間かけて毎日食べていた人がいたとします。しかし、その人に合った食事を食べる事で、30分ですべて美味しく食べられたとすれば栄養もしっかり取れますし残りの1時間30分を有意義に過ごせます。
食べることが難しい人には食物の形を変えて小さくしたり、食物の大きさを工夫します。一口大や、みじん切りなどその人に合わせる事が必要です。とろみなどをつける事により誤嚥防止になります。介護現場では、一回にスプーンで食べさせる量を調整する事で格段に食べやすくなります。個人に合わせての食事が大切になります。

他には調理の工夫によっても美味しく食べることができます。
高齢者の施設の食事の調理に、真空低温調理器を使う施設が増えています。この機械を使うことにより、食材を軟らかく調理できます。温度を上げずに調理できるのでビタミンなどの栄養を壊さず、美味しく軟らかく調理できるのが特徴です。素材そのものの味をしっかり味わえるので調味料が少量で済みます。

包装内の水分が一定になり均等に加熱される。
無酸素調理法である為に味が均等。
乾燥による味の変化や褐変がない。
手に触れないので衛生的である。
など高齢者の方々が美味しく食事できる調理法といえます。

高齢者の方がどんな物を食べれるか、口腔内状態がどのような状態なのか身近な人が確認して把握することが大切です。どのくらいの硬さのものなら食べられるのか知ることも重要になってきます。適切な食事を適切な環境で食べれるように協力していきましょう。

高齢者の方の食生活を第一に充実できる環境作りから始めましょう。

フッ素の重要性

フッ素ってご存知の方が多くいらっしゃると思います。
では、そのフッ素とはどういう効果があるか知っていますか?

みなさんはよく、テレビや広告などで“フッ素でむし歯を予防しよう”という言葉をよく耳にすると思います。
では、フッ素にはどのような効果があるかお話したいと思います。

1つ目は、フッ素が歯に取り込まれて、むし歯菌が出す酸に対して強い歯をつくります。
これを『フルオロアパタイト』といい、歯や骨を構成する無機質の主成分であるハイドロキシアパタイトにフッ素が取り込まれると作られます。
フルオロアパタイトは、ハイドロキシアパタイトより、むし歯菌などの細菌が出す酸に対して溶かされにくい性質をもっているので、
フルオロアパタイトが形成されるとむし歯になりにくくなります。
つまり、フッ素が歯に取り込まれるとフルオロアパタイトができるというわけです。

2つ目は、歯の再石灰化を促進する作用があります。
歯の表面が、むし歯菌などの細菌が出す酸で溶かされても、初期虫歯であれば再石灰化が起こり修復が行われ、むし歯になるのを防ぐことができます。
再石灰化とは、溶かされた歯の表面(エナメル質)をただ元に戻すだけでなく、結晶の構造を変化させ、溶かされる前の歯よりも強くて硬い歯の表面(エナメル質)
に変化させることです。

3つ目は、むし歯菌などの細菌が酸をつくるのを抑制します。
フッ素は、むし歯菌の持つ酵素の働きを抑制して、歯を溶かす酸を作らないようにします。
また、むし歯菌の栄養分となる糖の取り込みを邪魔して、菌が歯にくっつきやすくするための“ネバネバ”な物質を作るのを抑えます。

また、フッ素にもいろいろな種類があります。

1.フッ素洗口
2.フッ素塗布
3.フッ素スプレー
4.フッ素ジェル

フッ素洗口は、みなさんの知っての通り、お口の中にフッ素洗口剤をふくみ、数分間ぶくぶくうがいをしていただくやり方です。

フッ素塗布は、歯科医院まで足を運んでいただき、歯科医師や歯科衛生士が高濃度のフッ素を歯に塗布する方法です。
この方法は、歯科医院で年3~4回塗布を行うと十分な効果が得られます。
フッ素を塗ってもらうためだけに、歯科医院に行くのは大変と思われる方も多いと思います。
しかし、ほとんどの場合、フッ素を塗布することと並行して定期的なメインテナンスや、むし歯などの治療も行われます。

フッ素スプレーは、まだぶくぶくうがいの出来ない小児(1~3歳)に特に有効です。使用方法としては、普通に歯を磨いていただき、その後スプレーを歯ブラシに付け、もう一度磨きます。これを一日数回行います。

フッ素ジェルは、いろいろな味のものが発売されています。そのため、歯磨きの嫌いな子供に興味をもたせるのに使うと効果的です。
フッ素ジェルもスプレーと同様、歯磨きを行ったあと、ジェルをつけた歯磨きで磨いていただく方法です。

このようにフッ素にはむし歯を予防する効果がたくさんあります。
みなさんもぜひ、フッ素でむし歯予防をしてみてはいかがですか?

噛み合わせと運動機能

歯の噛み合わせは運動機能と関係があります。

噛み合わせが悪いと肩こり、頭痛の原因になります。

噛み合わせが安定すると姿勢の安定にもつながります。

姿勢安定は様々な動きをするアスリートにも大切になってきます。今、噛み合わせを治して正しい口腔状態にしていくアスリートが増えているそうです。
噛み合わせが悪いと、身体がゆがみ、骨盤もゆがみ、やがては左右の足の長さまで違ってきます。つまり噛み合わせが悪いと筋肉バランス、顔バランス→全身のバランス、そして様々な病気の原因へと繋がる悪循環になっていきます。
噛み合わせが悪い事を不正咬合と言います。

不正咬合とは何か調べてみましょう。wikipedia(ウィキペディア)によると不正咬合とは、顎顔面、歯などが、何らかの原因でその形態と発育と機能に異常をきたし、その結果正常な咬合機能を営み得ない咬合状態の総称である。

と書いてあります。

マラソンランナーの土佐礼子さん(愛媛県松山市、旧北上市出身 三井住友海上火災保険、旧三井海上保険所属 2009年の東京マラソン出走を区切りに、選手活動を一旦退く事を発表。2010年4月、1児に母となる。)は、矯正治療をして記録を伸ばしたことで知られています。練習後のひざ痛、疲労骨折が少なくなったそうです。正しく噛むことにより、身体の負担が減り安定した記録が出やすくなったと言えます。

そして「噛む」という事で、運動機能だけでなく学習能力もUPすることが最近の研究で分かってきました。
ある幼稚園で、園児を2つの組に分けて、1つの組は今まで通りのメニューの給食を食べ続け、もう1つの組の園児には、硬い食べ物の多くあるメニューを給食として出しました。

そして半年後に「噛む力」と「記憶力」のテストを実施した結果、硬い給食組の園児の方が噛む力が強くなっていました。記憶力テストの成績もそちらの方が良かったと報告されました。噛み合わせが運動機能と関係しているだけでなく、学習能力までにも関係あるといえます。
噛む子は良く育つという事ですね。しかし、いくら噛んでも噛み合わせが悪かったら逆効果になります。他の部分に負担をかけてしまいます。
正しい噛み合わせで噛むという事が重要になってきます。

人間の頭の重さは約5㎏にもなります。
それをいつも支えている首や顎の関節がずれてしまうということは大変なことですね。
最近は趣味でもスポーツをする方も多くなってきています。ついつい見落としてしまう顎の関節、噛み合わせの事、アスリートの方々だけでなくみなさんで注意して正しい噛み合わせにすることにより、全身の運動機能、学習能力を高め健康な毎日を送っていきましょう。

最近調子が悪い方も、噛み合わせに注目してまず、噛み合わせを治す事から始めてみてはいかがでしょう?
そうする事であなたの体が本来の力を発揮することができるかも知れません。

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かかりつけ歯科医院を持ちましょう

数多くの患者さんと接していく中で、心配なことは、かかりつけ歯科医院を持たず診療先をすぐに変えてしまう人が多いということです。

むし歯や歯周病などの歯科疾患は、予防が可能な病気です。
かかりつけ歯科医院」というのは、歯周病やむし歯の治療をはじめとする歯科治療、むし歯や歯周病にならないよう予防するために通っていただく歯科医院のことをいいます。

※かかりつけ医とは外来では他の診療科の医師が患者に接することは少ないが、診察を受ける曜日や時間によって同じ診療科の中で別の医師が患者に接することになる。この場合でも担当医として一人の医師が明確に記載されている。
Wikipediaより

歯科治療というものは、長年の経過や、ケアの習慣、その人の体質などを総合して診療することが必要だと思います。
例えば、その人のむし歯のなり方、歯石のつきやすさ、たまり方、その人の癖などには個人差があり、長期的に患者さんをみていくことでその方の傾向も見えてきます。「かかりつけ」とはかかりつけの医者、特定の医者にいつも決まって治療や診療を受けることです。現在、特定の医者とは地域別、患別に特定されます。

一人の患者に複数の主治医が存在することになります。その中で、プライマリ・ケアを断続的に提供できるのがかかりつけの歯科医院です。
歯の健康を本当に考えるのであれば、今の自分の口の中の状態、特徴、傾向を知ってもらうことが大切だと思います。最近の患者さんの中には、顎が小さく、歯並びが悪かったり、親知らずが半埋伏している方が多く見られます。自分の磨きにくいところはどこなのか、どう歯ブラシをあてたら汚れが落ちるのかなど、プロの手でしっかり指導していまなければなりません。
また、今までの病歴や体質、家族がかかったことのある病気など、今までの自分の体のことを知っているお医者さんがいるというのはとても心強いです。
特に、小さい子供やお年寄りなどのいる家庭では、何かあった時に相談できるかかりつけ歯科医院があると安心です。お口のことを気軽に相談できるかかりつけ歯科医院がいれば、歯周病などの深刻な病気も早期に予防できるでしょう。また、適切なアドバイスがもらえ、早いうちの回復が望めるでしょう。

みなさんは、髪のことは美容院へ、お肌のことはエステへ相談しに行きますよね?このように自分の口のことにも興味をもっていただき、ぜひかかりつけ歯科医院というものを活用して欲しいです。
かかりつけ歯科医院をもつと、お口の健康が保たれます。
また、むし歯や歯周病になったときも、患者さんが歯科医院に慣れていることや、歯科医師が患者さんの情報を得ていることで、患者さんにとって良い治療がスムーズに行えます。

かかりつけ歯科医院の存在は、美しさや若々しさを目指す近道となります。

歯科用レーザーと大口径光ファイバーの開発

歯科で使われているエルビウムレーザーって、何となく格好いいネーミングですね。

前回も書きましたように、歯科用レーザーには色々な種類がありますが、その中でもEr・YAGレーザーというネーミング、けっこう男の子の患者さんに人気です。何故かという、「エルビウム」という部分が、小さなお子様には「エルビーム」というように聞こえるのでしょうか、「かっこイイだろう??」と話すと、「ウン」とうなずいて目を輝かせます。

ではこのEr・YAGレーザーって、いったいどんなものなのでしょうか。いつものように、早速Googleで「歯周治療 Er YAG レーザー」で検索してみましょう。そうしますと、出ました、出ました、「歯周治療・インプラント治療におけるEr:YAGレーザーの使い方」という専門書がアマゾンでも買えるようです。書かれているのは歯科界でも有名な石川烈先生を始めとする先生方です。

アマゾンで著者略歴を見てみると、和泉雄一先生、東京医科歯科大学歯学部附属病院病院長補佐、青木章先生、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科助教(歯周病学分野)、そしてご存知の石川烈先生、元東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野教授。現東京医科歯科大学名誉教授らの蒼々たるメンバーです。

目次には、歯周治療やインプラント治療におけるレーザーの応用とか、ErYAGレーザーの特性、レーザー照射と生体組織の反応―他のレーザーとの比較などの専門的な内容が並んでいますが、その中でも「伝送系とコンタクトチップ」という項目が目を引きました。
今度は「Er YAG レーザー 伝送系で検索」してみたところ、歯科医師であれば、誰でも知っている最大手メーカーのモリタから出されている「アーウィン」という有名な歯科用レーザー治療機械の開発を担当したフジクラという会社の記事がヒットしました。

旧社名は藤倉電線株式会社という有名な会社で、同社ホームページによれば、

1970年から光ファイバーの取り組みを進めていた当社は、1975年より電電公社と共同開発を行い、1976年にはMCVD法により極低損失ファイバーを開発し、長波長側に超低損失領域があることを発見した。また、1980年には極低OHファイバーを国産自主技術であるVAD法により世界に先駆け開発をし、その広い低損失領域の実現により、現在の波長多重通信へとつながった。
(同社ホームページより引用) http://www.fujikura.co.jp/history/1973.html

とのことだ。光ファイバーの先端企業と歯科界最大手企業のコラボならば、「アーウィン」が売れるのもうなずけますね。当初は800万円だったように記憶しています。
紙面の都合で、伝送系のお話しはまた次の機会にいたしますね。

口内炎とレーザー治療について考える

口内炎のやっかいな痛みを早期に解消する特効薬、歯科用レーザー治療を知りたい方へ

ボールペンのような形をした器具の先端から緑色の「炭酸ガスレーザー」と呼ばれるレーザー光線と冷却用のエアースプレーを出しながら、歯肉炎やむし歯の治療を行う歯科用レーザー照射器をご存知ですか。実際に治療を受けたことのある方は、恐らく防護用の黄色やオレンジ色のサングラスをつけて治療を受けたのではないでしょうか。

歯科用レーザー治療は、あのイヤなキーンという歯を削るときの不快な音や痛みがほとんどないことや、ある種のレーザーでは虫歯の予防効果があることなどから、大学や総合病院の口腔外科だけでなく、近年では一般歯科治療でも急速に導入が進んでいます。

歯科用レーザーの作用には、消炎、鎮痛、殺菌、消毒、止血などの作用があり、レーザーの種類によっては麻酔効果もあると言われています。

レーザーの種類はかなり多いのですが、その中でも「Nd・YAGレーザー」(ネオジウムヤグレーザー)や「Er・YAGレーザー」(エルビウムヤグレーザー)という歯の硬い部分に対しても効果のあるものと、歯肉などの軟組織に有効な「炭酸ガスレーザー」の3種類が代表的です。

それぞれ一長一短がありますが、これほど急速に歯科の分野に普及してきた理由は、レーザー光を患部に的確に照射することが可能となる光ファイバーの加工技術によるところが大きいと言われています。

どういうことかと言いますと、総合病院や一般医科の臨床現場(治療をおこなう場所や設備)は、比較的小規模であると同時に、口腔内という狭くて暗いエリアのかなり細かな患部に光線を照射しなくてはならないという特殊性があり、レーザー装置本体の可搬性、照射器具の先端部分のフレキシビリティなど、歯科用レーザーとしての要件はかなり厳しく、10年ほど前であれば1装置1000万円もするような高価な装置でした。

それが今では、生産技術の進歩と量産効果により、「夢の歯科治療機械」から「歯科治療になくてはならない装置」、そして「あたりまえの道具」へと普及が進み、先進的にレーザー治療に取り組んでいる歯科医院では、ユニット(治療台)1台ずつレーザー照射器が配置してあるケースも珍しくないようになりました。また最近ではキーンという音のする「タービン」を使わない、あるいは「装備していない」医院も現れてきました。

そして口内炎治療の場合、レーザー照射の鎮痛効果で、麻酔を使わずに歯肉や粘膜の細胞組織を活性化するため治りが早く、従来の口内炎治療のようにステロイド系の軟膏を塗る必要はほとんどなくなりました。

安全性が高く、歯科医師の技術差もあまりないとされる炭酸ガスレーザーの普及が最も期待されるところですが、残念ながらレーザー治療は健康保険が適用されません。炭酸ガスレーザー装置は1台300~400万円と高価なため、健康保険が摘要されない自費診療では医院によって料金が異なりますので、口内炎などのレーザー治療を希望する場合は事前によく治療費を確認してくださいね。

歯周病のレーザー治療について

今回は歯周病の治療方法の中でも特殊な治療方法である、歯周レーザー治療について考えてみます。

先月の『歯周病治療と健康保険』のコーナーで、歯周治療はレーザー治療や特殊な薬を用いた治療を除いて、全て保険適応内となりますと書きましたが、その保険適用外のレーザー治療というのは、ここ数年、一部の先生方の間で急速に普及してきました。

いつものようにGoogleで「歯周病 レーザー治療」と検索してみると、148000件のヒットです。「歯周病 治療」では154万件、「歯周病 薬」が358万件、「歯周病 外科治療」でも297000件ありますので、まだまだ特殊な治療方法のようですね。

まずGoogleの検索結果のトップに出てくる「日本臨床医療レーザー協会/歯周病のレーザー治療」をクリックしてみます。

そうすると。たしかに色々な情報が掲載してあるのですが、意外にも、協会の所在地の住所とか、代表者などの氏名が見当たらず、少し心配になりました。そこでもう少し調べていくと、最新の治療方法らしいのですが、案外と役立つ情報が少なく、ようやく見つけたのが、朝日新聞系のasahi.com: コラム「健康相談どうしました」の記事でした。
http://www.asahi.com/health/soudan/jhealth/TKY200707280327.html

「レーザー治療のメリットとデメリットを教えてほしい」という、2007/08/20付けの、ちょっと古い記事ですが、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の渡辺久准教授(2007年現在、以下同)が、「最大のメリットは照射した部分が殺菌・消毒されるので治りが早いこと」という回答をされています。

その回答の中で、渡辺先生は「レーザーを歯科の治療に応用するメリットは従来、機械的作用で行っていた処置を光作用で行うことにあります」と説明しています。

「機械的作用を光作用で」、何だそれは??と思われた方々が大半ですよね。

それもそのはず、このasahi.com「健康相談どうしました」の渡辺准教授の記事を詳細に読んでいくと、レーザー治療の歯科における一般的なメリットは詳しく書いてありますが、歯周病治療については、あまり詳しく書いてありませんでした。
簡潔にまとめられた600文字位の解説ですが、そのうちレーザー治療の有用性を述べられているのは50文字程度でした。

全体の文脈からは「レーザー照射の付加価値、照射した部分の殺菌・消毒により病気の治りが早くなる」と肯定的ですが、やはりまだ一部の先生方が取り組まれている発展途上の治療方法のようですね。

続・歯周病治療の料金について考える

先月の『歯周病治療の費用と健康保険』に引き続き、「歯周病治療は保険が効くか」という質問について考えてみたいと思います。

先日来院された30代のOLの患者さんからのご質問は、先月まで他の歯科医院に通っていましたが、歯肉の精密な検査の結果、かなりひどい歯槽膿漏と診断され、歯と歯茎の間に固まっている歯石をきれいに取り除く治療をするのに保険が効かないといわれましたがどうでしょうか、というご質問でした。

一般的に、歯医者さんの治療で保険が効かないのは「差し歯」とか、最近では「インプラント」のような「歯を入れる治療は保険外」というように思っている患者さんが大半かと思います。
ところが、歯周病の治療やむし歯の治療のような、いわゆる「歯を入れる」という治療方法以外にも保険外の部分があります。

従って、このご質問に対する回答は、「歯周病治療は保険が効く」と単純に答えられない部分があります。
前回も書きましたように、ごく一般的な歯周病の初期治療には、6回に分けて固まった歯石をきれいにする治療を行います。

この治療方法を説明された前記の女性患者さんは、「保険はきかないのですか?」と質問をしたところ、保険では歯肉より上についている歯石しか保険適用されないとの説明を受けたそうです。
この前医の先生の回答は、もしこれだけの説明だけだとしたら保険医療養担当規則という厳しい法律に違反する「虚偽の説明」ということになります。なぜならば「歯肉の下の部分に固まっている歯石を取り除く治療」は、完全に保険適用と明記されているからです。

ただし「もしこれだけの説明だけだとしたら」と断ったのは、場合によっては歯科医師の自由裁量によって、保険適用の治療方法の適応外で、保険給付外治療方法の選択が望ましいと説明した上で、自由診療を行うことは問題ありません。

どういうことかと言いますと、保険医でありながら保険給付可能な診療を拒否する事は保険医療養担当規則違反にあたりますが、「一般には保険給付の対象の治療ではあるが、当院ではその治療方法は行いません」ということは歯科医師の自由裁量ですから、十分な説明を聞いた上で、患者さんの自己責任で当該医療機関での受療を判断する必要があります。

日本における国民皆保険制度は、「患者さんの判断で、どの医療機関を受診することもできる」という、世界にも類を見ない素晴らしい制度です。そのような素晴らしい制度には、当然のように患者さんの側にも「医療機関は自分で判断する」のは自己責任ということでもある訳です。

歯周病は人類史上最大の感染症

歯周病は人類史上最も感染者数の多い感染症とされ、ギネス世界記録にも載っているそうです。

歯周病は歯を失うだけでなく、心筋梗塞や糖尿病などの生活習慣病などを悪化させるなど、皆様の全身の健康状態に悪影響を与えます。厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、歯周疾患に罹患している割合が、五十代の人で約半数に達しており、また高齢者の歯周疾患患者が増加していると言われています。
フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」で「歯周病(歯槽膿漏)という病気」を調べてみると、人類史上最も感染者数の多い感染症とされ、ギネス・ワールド・レコーズに載っているほどである。日本が「歯周病大国」と呼ばれているとの主張もありますが、一方では、この統計には8020運動の推進などにより、高齢者になっても残っている歯の本数が増加し、統計上は必然的に歯周疾患が増加しているという指摘もあります。

この病気は24~25歳頃から始まり、ゆっくり進行することが多いため、特に40大半ばからは進行が早くなり、歯がぐらぐらになって、抜歯や入れ歯となるケースが増えてきます。別名、サイレントディシーズ「静かな病気」とも呼ばれています。
なぜ歯周病(歯槽膿漏)という病気になるのでしょうか?実はこの病気は虫歯と同じ細菌感染症なのです。その細菌の固まりがプラーク(歯垢)です。ですからプラーク、あるいは歯石がついていないことが重要です。

太古の時代には人間は歯ブラシを持っていませんでしたので、理屈から言えば、プラークは健全な食生活で落とすことが出来ますが、歯石はブラシでは落とすことができません。そのため、歯石を取るためにはスケーラーという特殊な器具が必要で、この器具を使って歯科衛生士が歯石を取っていきます。

つまり、毎日きちんと大切なご自分の歯を磨いても、いつの間にか歯周病(歯槽膿漏)という病気にかかっている可能性があるということです。歯石は歯周病(歯槽膿漏)という病気を引き起こす原因と考えられがちですが、歯石が病気を起こすのではなく、プラークの増殖を助けるため、定期的に歯石を取らなくてはいけません。歯周病には、これらのプラーク以外にも「歯にかかる過大の力」「ストレス」「たばこ」「糖尿病」などの原因が複合的に関与しています。この中で最も大きな危険因子が喫煙ですので、歯周病対策には、まず禁煙が必要です。

「歯肉が腫れる」「歯肉から出血する」「口臭が気になる」「歯がグラグラする」などの歯周病特有の症状がなくとも、このような症状が現れる前に定期的に歯科医院で健康をチェックすることが大切です。

「症状が気になったら、すぐに歯科医院を受診してください」と言っている歯医者さんは予防に熱心でない場合が多く、あまりお勧めできません。ただ、予防に熱心でない先生方(比較的古い世代の先生方)は、案外と抜歯が得意だったりするので、大切なご自分の歯を抜いてもイイと思っている患者さんにはお勧めかもしれません。

歯周病治療について⇒

歯周病治療の費用と健康保険

時々、「歯周病の治療は保険が利きますか」「歯石除去は保険適用外ですか?」などのご質問を頂くことがあります。
基本的に歯周治療はレーザー治療や特殊な薬を用いた治療を除いて、歯肉を切開して、頑固な歯石を取り除く、あるいは細菌に侵された骨の表面を健康な状態に戻す歯周外科手術に至るまで全て保険適応内となります。

もちろん歯周治療を自由診療で行っている先生方も大勢おられますが、最近の健康保険制度では歯石除去、歯垢・歯石の掻爬、歯周外科処置、病状が安定した後の定期的なメンテナンスまで保険が適応されます。原則としては保険医指定を受けている場合は、保険医療養担当規則という厳しい法律があり、保険適応の診療を拒否する事は出来ません。

一方では、その療養担当規則同様に、本来は自由裁量である医療行為を、歯石除去は何回まで、使える薬は○○と○○に限る、再発しても一定期間は再治療禁止などの事細かな規則があるのも事実です。そういう規制は患者さんのためにならず、それを理由に歯周治療を自由診療で行っている先生方がおられます。

例えば、一般的な歯周病治療歯は、口の中を上下に二分割して、さらに上顎・下顎を左右の奥歯と前歯の三つのブロックに分けて、合計六分画に分けて治療をします。

この治療は校正中立な立場から見ても、少なくとも一回1万円位が妥当と言うのが歯科医師の大半の意見です。ところが健康保険制度では、わずかに3千円位しか給付されません。この場合、患者さんの窓口負担は千円程度ですので、受診率の向上には役立っています。

もし窓口負担が毎回3千円~4千円だったら、「もうちょっと悪くなるまで我慢して、痛みが出たら歯医者に行こう」という患者さんが増えてしまいます。

そうは言っても、歯科医師の大半の意見が、少なくとも一回1万円位が妥当な治療が、保険医療養担当規則に従った場合は3千円では、良心的な先生方ほど歯周治療を自由診療で行いたくなる気持ちもご理解頂ければと思います。

これらの説明は、あくまでも一般論ですので、歯科医院や地域(都市部と地方)では異なる場合もあります。

実際にご自身が治療を受ける際には、よく説明を聞いてからご判断頂ければ幸いです。

また、「安いから」「高いから」という治療費だけで歯科医院を選択するのではなく、ご自身の健康増進のためのコストパフォーマンスを考慮して、最も適切な歯科医院をご選択頂ければと思います。

歯周病治療に限らず、治療費や治療方法の説明に時間をかけてくれる歯科医院をお勧めします。

歯周病のお話はこちらから⇒

オーラルケア商品だけで歯周病は改善しますか

どうしても歯医者に通う時間のない方や歯医者嫌いの方々に、洗口剤やオーラルケア商品の歯周病改善効果についてご説明します。

時々患者さんから歯周病予防のオーラルケア商品や洗口剤だけで歯周病は治りますか、と聞かれることがあります。その中でも、ちょっと返答に困るのが、「歯周病予防をうたっているものと、歯周病の症状を改善するものは違いがありますか、どっちが良いですか」というご質問です。

結論から言いますと、歯周病の程度にもよりますが、改善効果は現れますが予防とか改善という言葉とは少し違います。たしかに「改善」には違いないのですが、患者さんが求めている「改善」と、これらの商品によってもたらされる「改善」には差があるようです。

一般的には歯肉炎や歯周病と総称されていますが、極初期の歯肉炎から、グラグラで、今にも歯が抜けそうな重症の歯周病までいろいろで、歯周病の予防をうたい文句にしている商品で「改善」が可能なのは歯肉炎から初期の歯周病位までと考えていいでしょう。

一般的にこういった商品の効能は、殺菌作用やバイオフィルムと呼ばれる最近の固まった薄い膜を柔らかくしたり、弱めたりすることが目的です。

そして、これらの弱った細菌やバイオフィルムは、機械的に歯ブラシや超音波ブラシなどでこすり取らなければ意味がありません。

まず、歯科医院でちゃんと診断を受け、毎日の歯ブラシの補助的にもこういった商品の使用をお勧めします。

また、ご自分で歯垢(プラーク)の検知腋を使って、じっさいに細菌のこびりついている部分を染め出したりすることも大切です。軽度のものも含めると、30代の日本人の80%以上が歯周病と言われていますが、それだけ十分な口腔内ケアができていないということの証明でもあります。きれい好きな日本人ですから、オーラルケア商品は良く売れているのですが、この結果を見ると「改善」の程度はけっして高くないようですね。

そうはいっても、やはり「何とか歯医者さんに行かずに、自力で予防をしたい」という人には、イソジンうがい薬などのヨード入りの含嗽剤とウォーターピックの併用や、フッ素入り歯磨きと超音波ブラシの併用などもお勧めの方法です。

逆に、歯磨き剤の多用は刷掃時間が短くなる傾向がありますので、ごく少量の使用をお勧めします。

妊娠中でも歯周病の治療は可能でしょうか

妊婦さんの歯科治療は「安定期がいい」とよく言われますが、それは虫歯でも歯周病でも同様です。

時々患者さんから「妊娠○○か月ですが、以前から歯周病と言われていたので、この際、きちんと治療をしたいのですが」とか、「妊婦検診で歯周病と言われましたが、治療可能でしょうか。」などのご質問を頂きますが、場合によっては治療が難しい場合もあり、お答えに困ることがあります。

妊婦だからと言って歯科治療が出来ないと言うことはありません。「子供にカルシウムを取られた」などと言われるように、妊娠から子育ての時期に口腔内の状態を悪くする患者さんが大勢おられます。
また、つわりの時期で歯磨きも難儀くなったり、唾液の量が減って自浄作用が低下したりして、お口の中の環境はけっして良いモノではありません。

ただ残念ながら、中には虫歯も歯周病もかなり悪くなるまで放置していて、何を思ったのか「このさい、徹底的に治したい」とおっしゃって来院される患者さんもおられます。もちろん、その心がけは良いのですが、「出来れば、もっと以前に来て欲しかったなあ」という患者さんが少なくないのも事実です。

ある程度本格的な治療になりますと、レントゲン撮影や投薬が必要になりますし、治療の刺激もけっして小さいものではありません。一般的に安定期に入ってからの治療がいいと言うのは、つわりも落ち着き、身体を動かしても差し支えないという意味であって、どんな歯科治療でも可能という意味ではありません。

一方では、状態にもよりますが、歯周病は早産に影響するという報告もありますので注意が必要です。

>歯周病の妊婦は早産・低体重児出産のリスク
>2005年03月22日
>歯周病にかかっている妊婦が出産すると、早産になって低体重児
>となるリスクが高まることが、日本人を対象にした疫学調査で分
>かった。これは、今年2月に東京で行われたライオン主催の健康セ
>ミナーで、北海道医療大学歯学部教授の古市保志氏が報告した
>切迫早産の妊婦では歯周病菌が4.5倍も
>日経BPネットより引用

http://www.nikkeibp.co.jp/archives/365/365940.html

歯周病・虫歯の治療は、基本的に妊娠中控えるべきものではありませんが、麻酔やレントゲン撮影、投薬などで避けるべきものもありますので、結婚前からの定期検診やかかりつけ歯科医をもつことを強くお勧めします。

早産・低体重児出産と歯周病⇒

いびきと舌癌の関係~その2

ネット検索で「いびきと舌癌」は無関係と早合点した人は要注意。

4~5年前ならいざしらず、さすがに最近ではYahooやGoogleの検索結果を鵜呑みにする人は減ったと思いますが、「acドメイン絞り込み検索」などのテクニックを駆使して辿り着いた検索結果ならば、ある程度信頼しても良さそうです。
ところが、前回の「大学関係の情報の上位100件までの抄録部分の記載を見る」という方法は、かなり信頼性のある方法ですが、実は落とし穴もあります。それは「同義語検索の限界」ということなんです。

このお役立ち情報では、お口の健康情報を提供するとともに、患者さんたちが自分でネットを色々調べる方法についても解説しています。それは「情報開示 自己責任」という健康管理に関する基本的な考え方と、「私達の言うことを鵜呑みにしないで、いろいろ調べてね」というスタンスでもあります。

患者さんの中には「お前は歯医者なんだから、治すのはお前の責任だ、サッサと上手にやれ」という姿勢の人が時々います。こちらでは「病気になったのは貴方ですよ、私たちが病気にしたのではないですよ」と言いたいのですが、往々にしてそういう患者さんは聞く耳を持たない人ばかりですから厄介です。やはり健康管理は自己責任、医療は公的なもので限界もあるということをご理解頂きたいと思っています。

少し話がそれてしまいましたが、何が言いたいかというと、医療や健康管理にとって、もっとも大事なのは情報であり、全ての患者さんが最新の情報を簡単にわかりやすく入手でき、その上で自己責任で病院を選び、治療方法を選択できるというのが理想だと思っているので、いろいろな検索方法などもご紹介している次第です。

本論に戻りましょう。「同義語検索」というのは、「舌癌」とか「いびき」などの検索語そのものではなくその同義語に基づく結果も表示する機能で、Googleが2010年1月から正式に取り入れ始めました。もちろんGoogleでは、ずっと以前から関連キーワードや類義語なども考慮した検索結果を表示していましたが、公式な表明が行われたのは最近のことなんです。
Googleは同義語による検索結果に関する研究を5年以上続けており、その精度は同義語を含む結果を持つ検索50件につき、不適切な結果はわずか1件だったということで、かなりの精度ではありますが、実は完全ではありません。

例えば、「舌癌」と「舌がん」では検索結果が、834000件と295000件というように、かなり違ってきます。この両者を検索する人のニーズは、まあ、ほぼ同じなワケですから、「同義語検索」を信頼しすぎるのは、時期尚早ということが言えます。

では前回お話した「舌癌といびき」の関係ですが、「舌癌 site:ac.jp」の検索結果100件の抄録には「いびき」というキーワードは出てきませんが、「舌がん site:ac.jp」の検索結果の方には4件の抄録に「いびき」というキーワードが含まれており、やはり「やや関係あり」ということがわかります。

いびきと舌癌は関係があるか

すでに番組としては終了した「タケシの本当は怖い」は、かなりインパクトのある番組でしたね。

インターネット時代のいいところは、こういうおもしろかった番組の過去の抄録が、番組ホームページで見られることです。ちなみに同番組の場合は2004/04/13放送が第一回のようで、なんと初回番組の内容が「本当は怖い虫歯~虫歯が引き起こす恐怖」で、「いびきが舌癌の最終警告」という衝撃の内容でした。

気の早い方は「いびきをかくと舌癌になるのか??」と思われるかもしれませんが、それは違います。どういうことかと言いますと、同番組の説明によると「ガンで腫れあがった舌がのど元に垂れ下がったために、気道が狭くなり、いびきをかくようになったのだ」ということのようです。

たしかに三段論法のようなもので、その通りではありますが、この論法は少し気になりますね。さっそく、いつものようにネットを駆使して「ウラ」を取っていきましょう。

まずいつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「舌癌」を調べ、そのページ内で「いびき」というキーワードがあるかどうか調べてみました。結果はゼロ。では逆引きでやってみましょう。

ウィキペディアで「いびき」を検索して、ページ内検索で「舌癌」を調べましたが、こちらもゼロでした。

ただ、これだけで「舌癌といびきは無関係」と言い切れないので、直接Googleで「いびき 舌癌」と検索してみました。結果は12200件。ところが検索結果をよく見ると、案の定「タケシ、、、」「本当は怖い」「たけし、、、」などの番組内容に関連した書き込みが相当数ヒットしました。

そこで「除外検索」という方法で、「舌癌 いびき -たけし -タケシ -本当は怖い」と検索してみました。

結果は11700件。上位表示からは「タケシ」関連のデータはなくなりましたが、これだけの数がヒットするということは、、、どうも関係はありそうな予感。ただ、知りたいのは「いびきをかくと舌癌になるか」あるいは「いびきは舌癌の前兆か」ということなので、もう少し調べてみます。

今度はGoogleで「いびき」と検索して、さらに「acドメイン絞り込み」を併用しましょう。これは以前も書きましたように、大学関係の情報だけを検索する高等テクニックでしたね。まず「いびき site:ac.jp」のヒット数は3360件。検索結果の上位100件までの抄録部分だけをザッと見渡しても「舌癌」の記載はなし。逆引きで「舌癌 site:ac.jp」のヒット数は11300件。上位100位以内の抄録部分に「いびき」の記載なし。

「acドメイン絞り込み」で表示される検索結果は、大学関係の論文なども多数含まれているため、他の情報に比べて「抄録」がきちんと書いてある場合が多く、その中の上位100件に「いびき」や「舌癌」の記載がないということは、どうもあまり関係ないらしいですね、、、と言いたいところですが、、、。
実は、この検索方法には致命的な欠点があったのです。では、その致命的な欠点とは、、、。

病を招く危険な歯並び、ご存知でしたか

「たけしの家庭の医学」って、患者さんの心理をつかんでいますね。「危険な歯並び」、少し解説してみましょう。

先日放映された「たけしの家庭の医学」で、「病を招く危険な歯並び」というセンセーショナルなタイトルで、歯列不正が取り上げられていました。その内容は、ズバリ「歯並びが原因で舌癌になった」というもの。この話題については、歯科医師たちのメーリングリストでも話題が沸騰していました。

番組によれば、舌癌の最大の発症原因は喫煙と過度の飲酒で、「不良補綴物(合わない被せモノ)」や「むし歯の放置」などがそれに続き、歯並びの悪さも、ガンを発生させてしまう危険因子と考えられていると言う。

それってホント??と思うのが多くの人たちの本音だと思うが、ネットで調べる限り、間違いではないようだ。

と言うのも、何らかの慢性的な刺激がガンを発生させてしまうことはよく知られており、舌癌も例外ではない。なにしろ歯と舌は24時間365日、一時も離れずに接触を繰り返しているのだから、それが「何らかの慢性的な刺激」と言うのであれば、これほどの「慢性刺激」はないだろう。

しかしフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、「舌癌」の原因として「慢性刺激」は示されていない。もちろんWikipediaは万能ではないし、間違いが指摘されることもある。同事典の「医療に関する記事については免責事項もお読みください」という注釈を読むと、「いかなる記事もその正確性はまったく保証されていません」とある。

では舌癌の原因として歯列不正はどうなんだろう。

今度は以前にもお話しした「舌癌 site:.ac.jp」で検索してみましょう。これは大学関係のホームページだけを検索する方法でしたね。結果は11200件もヒットしました。それらのひとつひとつの論文にまでは当たれませんが、抄録を走り読みする限りは「極めて深刻」というほどではなさそうですね。

どうしてこんな大雑把なことが言えるのか、怪訝な気持ちの方も多いでしょうね。もちろん、抄録と言ってもGoogleの検索結果に表示されたものを走り読みしているに過ぎないので、どれほどの信頼性があるかは、それこそ「正確性はまったく保証していない」ものなのですが、実はこんな方法もあるのですね。

まずGoogleの検索オプションという頁を開いて、検索結果の表示数を10件から100件に変更します。その上で、ページ内検索という方法で「歯列」とか「歯並び」を調べてみると、100件の検索結果の抄録のどこにも書いていない事がわかります。

もともとインターネット上の情報は学術論文を中心に普及してきた経緯があり、Googleが論文から抄録を抽出する精度はかなり高いと言われています。ただ、この結果を見て、「舌癌と歯列不正」の因果関係をご判断していただくのもよろしいのですが、もし少しでも心配がある場合は、歯科口腔外科を標榜している専門医の受診をお勧めします。

歯茎からの出血が招く恐ろしい病

「たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学」で紹介された歯周病のどんでん返しを知りたい方へ

2010年10月12日放映の「たけしの家庭の医学」では、「歯茎からの出血が招く恐ろしい病」というタイトルで、歯周病について解説していました。実例として番組で取り上げられた【13年程前から徹底した健康管理をしていたが、わずか1分しか歯磨きをしていなかった71歳の主婦】の話には驚きました。

その女性は、人一倍身体には気を遣い、魚と野菜中心のヘルシーな食事を採り、毎日1時間のウォーキングも欠かさないというほど健康意識が高かったが、歯磨きに関してだけは、わずか一分程度のおおざっぱなものだったという。良く聞いてみると60歳近くまで全て自分の歯で、いわゆる「歯医者知らず」だったとのこと。

そのため、歯ぐきからの出血もたいして気にも留めず、「健康」を謳歌していたようだ。ところが、あるとき歯ぐきの腫れが原因で歯科を受診して重度の歯周病ということが判明。番組の表現によれば「熟れたトマトのように赤く大きく腫れ上がった」そうだ。

驚いた本人は、半年間きちんと歯科に通い続け、治療後も丁寧な歯磨きを心がけていたと言う。

ところが、、、、悲劇は2年後のある日、突然起こった。

ある日の朝、散歩中に、これまで経験したことのないような激しい喉の渇きを覚え、夜間にも異常な渇きが続くため、内科を訪れると、重度の糖尿病と診断されたそうだ。

最近の研究によれば、歯周病菌が糖尿病の発症を促す因子として注目されている。

いつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「糖尿病と歯周病の関係」を調べてみると、歯周病菌が血管の中に侵入し炎症が起こると、サイトカインという物質が出来る。このサイトカインというのは「白血球の汗」と呼ばれ、白血球が進入してきたバイ菌や異物を攻撃する時に出る「汗」で、言ってみれば人間の免疫機能の主役の一人と言っても良い。

ところが、このサイトカインの一種である「TNF-α」という物質が、出血性の壊死を生じさせるという怖い働きをして血液中のインスリンの働きを妨げ、血糖値を上昇させ、重度の糖尿病となってしまう。

もちろん番組の中でも言っているように、歯周病菌だけで糖尿病が発症するワケではないが、食生活の問題などが加わり、歯周病菌が糖尿病の後押しをしてしまうと考えられているということのようだ。

ちなみに、この番組は2009年末まで「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」という名前で放映されていたが、2010年より体に良く、長続きする健康法の提案を目的に、“学んで楽しい! やって楽しい健康法!!”というコンセプトにリニュアルされ、「たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学」と改題された。

正しい歯みがきのコツは、すぐに歯をみがかないこと

「ためしてガッテン」2010年9月22日放送の番組の中で、「正しい歯みがき」のコツは「食後すぐに歯をみがかない」こと、という衝撃的な報道がありました。「えっ」と思われた方も多いと思いますが、食事の後、1時間ほどたってから、歯を磨く方が良いとの見解でした。まあ時間は対して関係なく、ダラダラ食いを避けていれば良いのですが、立場上はそうも言っていられないので、この「食後、約1時間」の説明をいたします。

食事のあとは誰でも唾液が酸性に傾きます。その結果、歯の表面のカルシウムが唾液の中に溶け出します。ところが、しばらくすると、だ液の中和作用で酸が中和され、唾液の中に溶けていたカルシウムが歯の表面に戻ってきます。この現象を「脱灰」と「再石灰化」と呼びます。この目安が、およそ1時間といわれているわけです。

そのほか番組では、「知覚過敏を放っておくと、しみなくなるのはなぜか?」という疑問も取り上げています。

たしかに虫歯のようにどんどん進行するものではなく、くさび状欠損はある程度の深さになると、それほど深くならず、かなりしみた歯でも、いつの間にか症状が消えることが良くあります。多くの患者さんが、これで「治った」と勘違いするのですが、安心はできません。番組でも言っていましたが、ある程度進んだくさび状欠損は、専門的に言うと「象牙質露出」「象牙質知覚過敏」の状態です。

なぜ症状が消えるかというと、カルシウムの働きで刺激が遮断されるからなのです。もう少し詳しく言いますと、くさび状欠損によって露出した象牙質の表面には無数の穴があいており、その穴は象牙細管という経路を辿って、「言葉にするのも憚られる」歯の神経に繋がっています。

症状が消えるのは、唾液の中に含まれるカルシウムの結晶がこの穴がふさぐからと言われています。また、これは象牙質知覚過敏に限ったことではないのですが、外界からの刺激が加わると、歯の内側からもカルシウムの結晶が壁を作って、刺激を遮断しようとします。この壁のことを「二次象牙質」と呼んでいます。

例えば原始人は「砂の混じった食べ物」などを平気で食べていたわけで、「歯が欠ける」「歯が折れる」などというのは、日常茶飯事だったと思われます。そのたびに「歯がしみる」と顎を押さえていたのでは、食物連鎖の頂点に立ち、自然界に君臨していたクロマニョン人やネアンデルタール人のメンツが立たないわけです。

ということで、この「二次象牙質」の働きなどもあって、象牙質知覚過敏の状態でも症状が消えることも多いのですが、やはり安心はできないのです。

実はこの象牙質というのは、硬度は5程度で硬度6~7のエナメル質に比べて軟かく、本来はエナメル質に覆われているのですが、くさび状欠損によって表面のエナメル質がはげ落ちた状態なワケで、とても虫歯になりやすい状態です。

ですから症状が消えたからと言って、くれぐれも「虫歯じゃないと言っていたがそのとおりだ」「少しぐらいしみても、あまり歯医者さんには行かないことしよう」などとは思わないでくださいね。

本当は怖いんだって、知覚過敏は

「ためしてガッテン」で紹介された「本当は怖い!知覚過敏」を見た歯医者さんたちの意見が分かれています。

2010年9月22日放送の「ためしてガッテン」(NHK)で、「歯がしみる、割れる 本当は怖い!知覚過敏」というテーマで、「知覚過敏の原因その2・くさび状欠損」という興味深い内容が放送されていました。番組では、歯の根元がえぐれてしまう「くさび状欠損」(WSD:Wedge-shaped defect)の原因を、歯のくいしばりによって歯の根元に「ひずみ」が生じ、エナメル小柱という歯のカルシウムの結晶にキズができるためと説明しています。

この説明自体は既に歯科医師の間では常識となっていますが、15年ほど前までは「くさび状欠損の原因は歯磨きのし過ぎ」が原因と考えられていたため、一部の歯科医師の間では、番組で言われている「歯ブラシのし過ぎではなく、キズによって起きるという見解には何か作為的なものを感じる」という意見が出ているそうです。

一方では、「抜けた歯に歯磨き粉を塗りながら何十万回も歯ブラシを行う実験を行っても、くさび状欠損は発生しなかった」という意見もあり、まだ諸説が入り乱れているようです。

ではインターネット上の見解はどうなっているか、いつものように調べてみます。

まずは定番のウィキペディアで「くさび状欠損」を調べてみると、残念ながら「このウィキでページ「くさび状欠損」を新規作成する」という結果で、まだ情報がありませんでした。こういう場合は、ちょっと手の込んで検索方法になりますが、YahooGoogleで「楔状欠損 原因 site:ac.jp」という方法で検索を行います。この「site:ac.jp」というのは、大学の公式ホームページだけを検索する方法ですが、結果的にはネット上の情報を見る限り、「原因が歯ブラシによる」という報告は殆どなく、「楔状欠損の原因はくいしばり」に軍配があがったようです。

さらに番組では、「歯に力がかかる人、スポーツ選手、歯ぎしりをする人」などは要注意で、「気付かないでいると歯が割れたりひびが入る危険性もある」と指摘しています。実際、私の友人はゴルフで二回も大臼歯を割っていますし、虫歯がなくてもヒビが原因で歯がしみることは良くあります。

これも歯科医師の間では常識となっていますが、実はなかなか患者さんへの説明が難しく、こういう番組で取り上げてもらえると実に説明が楽になります。いっそのこと、本当に「歯が割れた」状態であれば説明もいらないのですが、「歯がしみるのは虫歯」と思い込んでいる患者さんは多く、「虫歯はないようなので、ヒビが入っているかもしれません」と言っても、なかなか納得しない患者さんがいるのも事実です。

さらに番組では、もっとおもしろい(失礼)ことを言っていました。

「正しい歯みがき」のコツは「食後すぐに歯をみがかない」こと、だそうです。

「えっ」と思われた方、多いですよね。では次回はこの「歯磨きの常識と非常識」についてご説明いたします。

インプラント時代の入れ歯再考~その2

あまりにもインプラントの情報が多くて、何を頼りにしたらいいかわからない、そんな場合は「入れ歯」も調べてみてください。

前回も書きましたように、ネット上にはインプラントの情報が溢れている理由はともかく、これでは正しい情報を見つけるのにひと苦労です。こういう場合は「どのサイトもインプラントのイイことしか書いていないけど、義歯がイイと考えている先生方の意見はどうなの??」と視点を変えて検索してみましょう。

Googleで「入れ歯」と検索してみました。出ました、出ました795万件もヒットしました。ところ、、、、検索結果をクリックしてみると、何か「入れ歯もいいけれど、良く咬めるのはインプラント」とか「義歯は自分の歯を弱くするから、最終的にはインプラント」みたいな説明が、やたら多いんです。これってどういうことなんでしょうか。もしかして、「インプラント派」の先生が入れ歯を否定するために作ったHPかな??

こういう場合は、「入れ歯―インプラント」と検索します。「インプラント」という言葉が入っていないところだけを検索する方法で、まん中の横棒は「マイナス記号」です。これは除外検索と言って、なかなか便利な方法です。で、その結果は「64万件」でした。十分の一以下になりました。

もちろん、入れ歯専門の先生方のホームページにもインプラントというキーワードがあっても不思議はありませんが、「入れ歯否定情報」を除外するには、まあ悪くない方法かなと思います。また、一般の方は「入れ歯」や「総入れ歯」というキーワードを使うと思いますが、専門的には「義歯」あるいは「総義歯」と呼びますので、こちらのキーワードで検索されるのも良いかと思います。

さて、多くの方が「入れ歯」について知りたい情報は、多分「入れ歯の費用」とか「保険が効くかどうか」ということではないでしょうか。これはGoogleの「検索補助機能」という仕組みでハッキリとわかります。「検索窓」にキーワードを入れたときに表示される「入れ歯 費用」とか「入れ歯 保険」とかの表示ですね。同様に調べてみると、インプラントでも一番の関心事は価格や費用のようです。

ところが、おもしろいことに気が付きました。どうも「入れ歯派」の先生方のホームページの方が親切なようです。と言うか、良心的で「明朗会計」みたいです。どういうことかと言いますと、インプラント系のホームページでは費用や料金が明示されていない割合が高く、入れ歯系のホームページでは、何らかの形で費用や料金に触れているようでした。

インプラント 入れ歯-インプラント
全体 2470万件 64万件
費用あり 98万件 18万件

「インプラント」でヒットするホームページの中で「費用」というキーワードが入っているケースが4%、一方、「入れ歯―インプラント」では28%が費用について触れているようでした。まあ、この結果をどう見るかはそれぞれの方々の自己判断にお任せすると致します。

インプラント時代の入れ歯再考~その1

「歯が無くなったらインプラント」って、それはインターネットでの情報過多ではありませんか??

インプラントという言葉、ここ数年で良く聞くようになりました。それもそのはず、YahooやGoogleで「インプラント」と検索すると、何とGoogleで2470万件、Yahooで8890万件もヒットしてしまいます。それに比べて、入れ歯や義歯での検索結果はGoogleで1/3、Yahooでは1/5です

どうして、こんなにも差があるのでしょうか。それほどインプラントは普及しているのでしょうか。
もちろんインプラントの利点はたくさんあります。高額な治療費に見合うメリットがあるからこそ、多くの患者さんがインプラント治療を望むのは正しいことです。

ただ、やはり世の中には「常識的な線」というものがあるのではないでしょうか。

常識的な線、それは「需要に見合った情報量」という意味です。潜在的な需要に対する必要十分な情報量というものが計算可能だとすれば、現在のネット上で発信されているインプラントの情報量は明らかに過剰だと思われます。もちろん、そのような計算式は存在しないでしょうけれども、下記のデータをご覧下さい。

厚生労働省の平成17年歯科疾患実態調査結果によれば、50歳の平均「抜けている歯」の本数は1.6本です。(注:親知らずを除いた正常の本数は28本)

年齢階級45歳~49歳での1人平均現在歯数26.4本(実態調査結果の概要・表16)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/01/dl/tp0129-1-20.pdf

従って、どう考えてもインプラントに関心を持つ年齢は50代以降ということになります。

では、50代以降の方々が感心を持つ様々なテーマ、例えば年金、リタイア、あるいは老眼、高血圧などの検索結果はどうでしょうか。年金の4800万件(以下、Googleでの件数)はともかく、その他のキーワードに比べてインプラントは、やはりそれだけの需要があるといことでしょうか。

用語 Google Yahoo
年金 4800万件 19600万件
リタイア 859万件 1880万件
老眼 872万件 1430万件
高血圧 1740万件 3510万件

一般論として、適切な情報量以上の情報が提供されている場合、それは人々をある方向に誘導しているのではなかろうかと疑ってしまいます。インプラントの例で言えば、「適応症の拡大解釈」、あるいは「効果効能の誇大広告」という見方も出来なくはありません。
もちろん、食生活やかみ合わせはシニアの最大関心事ですが、それにしても情報過多ではないかと思うのは私だけでしょうか。

歯科治療とオゾンの関係

「オゾン」って怖くないの??と思われた方に送る神秘的なオゾンパワーのお話しです。

「オゾン」って言葉を聞いて、「怖い」って思った方、反対に「何となくパワーがありそう」と思った方、どちらの方にも必読の「怖い歯医者さんを優しく変えてくれるオゾンパワー」。
環境破壊でよく耳にするオゾンには、実は驚くべき性質があり、私たちの生活を豊かにしてくれる夢のような物質なのです。

前回お話したオゾンの高い殺菌力を利用して齲窩や根管内の殺菌を行うヒールオゾンシステムについて、もう少し調べていきましょう。

いつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べてみると、
虫歯で出来た穴(う窩)にヒールオゾンを10秒間照射すると99%の虫歯菌が殺菌できると書いてあります。

ただ、このオゾンパワーの効力は虫歯の表面にしか効かないようで、オゾンが効果を及ぼすのは表面から2mmの範囲とのことです。どうして虫歯に有効かというと、オゾンには強力な化学反応を起こす力があって、虫歯で軟かくなった歯のpHを酸性からアルカリ性にして、いわゆる「再石灰化」が進むのだそうです。

こんなに強力なパワーがあるならば、病院とか内科などの歯科以外でも利用されているはずですね。そこでGoogleで「オゾン 医療」と調べてみると、やはり、いろいろ活用されているようですね。
日本医療・環境オゾン研究会の公式ホームページ(事務局は大阪の摂南大学薬学部)とか、株式会社IHIシバウラ(旧石川島播磨重工の子会社)

などが積極的に研究しているようです。

ここで見つけたIHIシバウラのホームページには、

オゾンの殺菌・脱臭・空気洗浄力は、塩素の約7倍。その強力な威力は、病院やレストラン、家庭の中など様々な分野で利用されています。特に病院においては、感染率の高いウィルスの殺菌にも強い効果を発揮することができます。

と書かれていますので、これからドンドン拡がっていきそうですね。

最近の高齢化社会を反映して、介護施設の「部屋中、丸ごと殺菌」とか、「医療機関で使用された洗濯前の寝具類の消毒に供するための消毒庫」とか、ちょっと驚くパワーもありそうです。

最近の内科の先生方は内視鏡検査をたくさんするので、感染防止に新鮮なオゾン水を使用すると、消毒薬の残留がなく、術者、コメディカルスタッフ、患者に優しく、そのまま排水できる環境にもやさしい消毒システムのようです。これはしばらく目を離せませんね。

本格的な虫歯にしない生活ってどんな生活??(後編)

前回ご紹介した「ホワイトスポット」、怖かったですね。引き続き、今回も「隠れ虫歯は治ります」の神髄に迫ります。

今回のキーワードは「再石灰化」のようです。All Aboutの解説文では、「実は歯の再石灰化ってスゴイ」と書いてあるのが目にとまりました。どういうことかと言いますと、「歯の表面が溶けても、初期虫歯であれば、再石灰化というメカニズムで修復が行なわれる」のだそうです。
これって、もしかして「虫歯は治る」ってことでしょうか。

ためしてガッテンでは、「歯を治してくれるのは唾液!」とも言っていました。

どうも「脱灰」によりカルシウムが溶けた歯に、「唾液」がカルシウムを供給して元に戻す、この現象が「再石灰化」のようですね。唾液の再石灰化能力には個人差があり、唾液が治せるのは、あくまでも「隠れ虫歯」の段階で、表面が崩れて穴になってしまった虫歯を元どおりには出来ないと番組の中でも説明していますが、何とか歯医者に行かずに歯を治す方法はないかと思っている方へ、良い情報がないかを調べてみました。

ふたたびAll Aboutに戻って調べてみると、ありました、ありました、待望の情報が。

再石灰化現象では、溶かされた歯の表面のエナメル質を、ただ元に戻すのではなく結晶構造を変化させ、溶ける前の歯よりも硬くて強いエナメル質に変化させることが出来る

そうです。何か凄そうですね。さらに、再石灰化を助ける食品や歯磨き剤の情報もありました。

キシリトールガムなどのガムを食べることで、唾液の分泌が増すため、再石灰化にも効果があると考えられます。また、フッ素入り歯磨き粉などは微量のフッ素は、再石灰化を加速します。

続いて、色々と情報が集まったところで、最初は検索結果が出なかったウィキペディア(Wikipedia)をもう一度調べてみると、ヒールオゾンという、なにやらいかにも「効きそう」な情報が出てきました。

ヒールオゾンはカボ社(ドイツ)より発売されているう蝕治療システムで、オゾンの高い殺菌力を利用して、齲窩や根管内の殺菌を行うもの。オゾンを照射した歯面は唾液中のカルシウムによる再石灰化が促進される

のだそうではないですか。これです、これです、探していたのは、、、、、と思うのは早計で、続きを読むと、

現在日本では医療機器としての認可はされていない。

とのこと。確かに、ウィキペディアには、「オゾンガスの毒性」という項目で、

オゾンガスは強い毒性を示す。(中略)オゾンをにはトレーニングを積んだ歯科医師のみが使えるような規制をすべきである。

と書いてあり、まだ実用化は遠いようですね。残念、残念。

本格的な虫歯にしない生活ってどんな生活??(前編)

2008年8月27日放送の「ためしてガッテン:常識逆転!自宅で虫歯を治す法」のテーマは「隠れ虫歯なら治ります」でした。

同番組では、これまでの虫歯治療の常識をひっくり返す新事実が明らかにされたと報じていました。それは、「白い歯は健康」「虫歯は早期治療が一番」などの常識は間違いであり、“隠れ虫歯”という表現ながら、「虫歯は治る」といくつかの事実を示しながら解説していました。

その秘策とは「初期の虫歯を治し続けて、本格的な虫歯にしない生活を送ること」だそうです。

でも、「虫歯って、自然に治るのかなあ」とか、「自宅で治す方法なんてあるのかなあ」と思っている方が圧倒的に多いと思うので、色々と調べてみました。いつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「虫歯の原因」とか「虫歯 自然治癒」などのキーワードで調べてみると、あまりヒットしなかったので、今回はAll Aboutを調べてみました。

Googleでの「虫歯 自然治癒」での検索結果の第一位は、「虫歯の自然治癒!? 歯の再石灰化ってなに?」というタイトルのAll Aboutの解説でした。

説明文は、

初期虫歯」だったら、虫歯治療をせずに治ってしまうかも知れないことをご存知ですか?

と、今回の質問にピッタリだったので、速攻クリックしてみました。(ちなみに検索結果は27,200件で、「虫歯」単独のキーワードでの検索結果2,310,000件の役1/100でした)

番組では、虫歯の進行は歯の表面が溶かされるのではなく、 歯の内部から溶けていき、歯の表面の直下に無数の穴が開き、気泡が入った氷のように白く濁る「隠れ虫歯」の状態になると言っていましたが、All Aboutの解説文からすると、この状態は専門的には「脱灰」というようです。

恐ろしいことに、と言うか信じがたいことに、番組では「このような状態をホワイトスポットと言い、白く健康な歯でも、虫歯の進行段階との見方も出来、通常の歯科検診では6人に1人しか見つからない虫歯が、このホワイトスポットに注目して再検診を行うと、ほぼ100%、虫歯が見つかってしまうそうです。

前述の「脱灰」というのは、歯の表面に付着した歯垢の中の虫歯菌が砂糖などを取り込み酸を放出し、歯に穴を開けるためと説明しています。そして、“表面から少しずつ”穴ができるのではなく、エナメル質の結晶と結晶の間のスキマから酸がしみこみ、人体で最も固いと言われているエナメル質が、内部から崩壊していく様子を解説しています。その後、何かのきっかけで表面が崩れ落ちて、大きな穴が開いてしまうのだそうです。

続く—

ToothFairyプロジェクトとは

海や船の活動で知られる日本財団が進めているToothFairyプロジェクトをご存知ですか。

このプロジェクトは日本財団と日本歯科医師会が行う社会貢献プロジェクトです。全国の歯科医院で行われている歯科治療により不要となった金属を寄付して、ミャンマーを始めとする海外での学校建設プログラムや小児がん撲滅プログラムなどに活用します。歯科医師だからできる社会貢献プロジェクトとして注目を集めています。

日本財団と日本歯科医師会の協力により、2009年6月より開始された「トゥースフェアリー(Tooth Fairy)」=歯の妖精=プロジェクトは、全国の歯科医院で治療の際に不要になった金歯などの撤去金属を日本財団に提供し、リサイクルして得た資金を様々な公益活動に充てるものです。

トゥースフェアリーとは歯の妖精という意味で、欧米に伝わる「抜けた乳歯を枕の下に入れて寝ると、歯の妖精がご褒美をくれる」という言い伝えから、この名前が付けられたそうです。

日本財団によると、ヨーロッパなどでは既にこうした活動が実施されているようですが、歯科というひとつの業界をあげて社会貢献活動を行うというのは世界でも初めてとのことだそうです。昨今の「小さな政府」という時代の流れにも沿ったもので、「民」の立場から「公」の仕事を担う仕組みづくりとして注目されています。

日本財団は、集まった歯科撤去金属をリサイクルし、ミャンマーの学校建設、小児がん患者支援など公益活動に充て、活動内容、収支報告はすべて公開しています。また、金属のリサイクルについては、業者の信頼性が必要なこと、自社分析工場を持っていることなどを勘案し、以下の4社と基本契約を結んでおります。

相田化学工業株式会社、アサヒプリテック株式会社、松田産業株式会社、横浜金属

寄付の使われ方1:「TOOTH FAIRY 学校建設プログラム」

経済発展が著しいアジアの中でも、ミャンマーを始めとする一部の国・地域では子供たちの“学びたい”という希望に十分応えることができません。「TOOTH FAIRY 学校建設プログラム」は、厳しい環境にあるミャンマーなどで学校建設を進め、学校運営に必要な資金を捻出するための収益事業も組み合わせることが特徴です。

例えば電気のない村では小規模水力発電を行い、村に電気を供給して利用料を徴収し、それを学校の運営資金にあてたり、子ども達への奨学金にも使われたりするそうです。

寄付の使われ方2:「TOOTH FAIRY 小児がんプログラム」

「わずか2坪の空間」。この狭い空間で、小児がんの子供達は半年以上を病と闘いながら成長していかなければなりません。医学の進歩で小児がんの7割は助かるようになりました。しかし、化学療法は子供の口腔内に大きな負担を強い、歯科医療との連携がとても重要です。

「TOOTH FAIRY小児がんプログラム」は、小児がんと闘う子供たちを応援します。

歯周病と免疫力、自浄作用

健康雑誌「わかさ7月号」で紹介された「革命的歯の寿命延ばし術」、もうお読みになりましたか??

5月16日発売の「わかさ7月号」の大特集 「歯の激痛・歯周病も虫歯も退き強くかめた!革命的歯の寿命延ばし術」 、大好評のようです。別冊付録には、「歯周病の90%が飲み薬と歯磨きだけで劇的改善」というタイトルで歯周内科治療が、全国468医院のリストつきで大きく取り上げられています。

雑誌でも取り上げられているように、歯周病が感染症であるとこはもはや常識となり、「歯周病は薬で治す」ことが常識となる日も近いと思います。

ただ、ここで注意が必要なのは、「人間は怠惰で楽を求める」という厳然たる事実です。

私が毎日の診療で遭遇する「困った患者さん」たちに必ず言うことは、「治すのは薬ではなく、皆さんの体ですよ」ということです。「薬」を万能薬と勘違いして、もっとも大切な「免疫力を高める」ことと「自浄作用を維持する」ことに無頓着な患者さんは、どんなに強力な薬を使っても治りません。

そこで、今回は人間の持つ「免疫力」について考えてみました。

以前は「歯周病は老化が主な原因」といわれていました。確かに加齢変化としての歯周病も無いとは言えないのですが、実は加齢そのものが問題ではなく、免疫力の低下と自浄作用の衰えが主な原因です。

年齢不相応のライフスタイルや、長時間労働、様々なストレスなどが要因となり、どうしても免疫力が低下し、また、それらに起因する様々な二次的要因で、口腔内はもちろん、お腹の中や皮膚、粘膜などの自浄作用が低下します。こういう状態のまま、「歯周病=感染症」という硬直的な考え方で治療をすると、どなたの体の中にもいる「善玉菌」や「いないと困る悪玉菌」までもが死んでしまったりして、全くお薬が効きません。このような場合は、まず自然治癒力を高める治療法、あるいは生活改善療法が必要になります。

これらのことは全ての「病気」に言えることですが、とりわけ歯周病は「粘膜疾患」という側面もありますので、免疫系のバランスを崩すと、本来は「極めて強い回復力を持つ」粘膜の回復力が低下します。

難治性の歯周病を患っている患者さんの多くが、ストレスや心労で心身の負荷が大きいように思えます。この結果、交感神経が興奮状態となり免疫力は低下します。ですから、まずライフスタイルの改善を基本に、漢方薬などを併用して自然治癒力を高めることが大切です。

昔に比べれば、あらゆる生活シーンが衛生的・健康的になったのに、「免疫力と自浄作用の低下」が原因で、アレルギー疾患や自律神経疾患などの現代病は増えていると言われています。これらの原因は、なによりも年齢不相応のライフスタイルや、長時間労働、様々なストレスです。まずは「免疫力と自浄作用を高めるライフスタイル」を確立することが、「歯周病は薬で治す」ための早道です。

健康増進総合支援システム・e-ヘルスネット

生活習慣病予防に関するお勧めサイト、e-ヘルスネットをご存知ですか??

厚生労働省の提供するe-ヘルスネットは、生活習慣病予防に関する健康増進総合支援システムです。ホームページによれば、同ネットは「健康づくりに役立つ情報や、自分で出来る健康状態チェック、高齢者の医療の確保に関する法律に基づく特定保健指導を行うためのコンテンツを提供するサイト」ということです。

ここ数年、ネット上には情報が氾濫しており、どの情報が正しく、どの情報が不正確なのかを判断するのがとても大変になってきました。このような状況下では、私たち開業歯科医師や歯科医師会、あるいは大学や研究機関、8020財団などの公的機関、厚生労働省などからの情報提供の重要性が、従来にも増して大切となって来ています。そう言った意味で、このお役立ち情報コーナーでは、私たちが実際にネット上を調べて、安心出来る・信頼出来るサイトの紹介も行っていきたいと思っています。

今回ご紹介するe-ヘルスネットは、2008年4月にオープンした「健康づくりに役立つ情報サイト」です。

正式には、厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室健康情報管理係という、なが~い名前のお役所が管理しているもので、同ホームページによれば、

  • 自分で出来る内臓脂肪削減のための健康状態チェック機能
  • 特定保健指導を行うための管理プログラム(医療保険者・事業者の方)
  • 積極的支援対象者と支援者で行う双方向支援ツール

という位置づけになっています。
ここからもわかるように、ネットを利用したメタボ対策サポートシステムで、なかなか良く出来たサイトです。

生活習慣の改善が必要だと診断された方は、専門家(医師、保健師、管理栄養士など)による保健指導を受け、各自の加入する健康保険からIDとパスワードを発行してもらい、同サイトの「メタボリック症候群改善サービス」などを利用するという仕組みです。
このようなシステム以外にも、同サイトの「情報提供」の便利さは特筆ものです。サイト案内によれば、

厚生労働省が一般の方を対象に正しい健康情報をわかりやすく提供するために開設したサイトです。毎日の生活習慣を見直すためのヒントになる情報を、各分野の専門家がお届けします。

とあり、「健康用語の意味を調べる用語辞典としてもご利用ください」との厚生労働省のお墨付きサイトです。

これからはWikipediaやAllAboutなどだけでなく、こういう専門の用語辞典サイトがどんどん充実してほしいものですね。なにしろgo.jpですから、安心ですね。 (http://www.nic.ad.jp/ja/dom/types.html

歯周病の罹患率には地域差があるの??

歯周病と高血圧などの全身疾患の密接な関係には、実は地域性もあるようです。

最近の研究では、歯周病が糖尿病や高血圧などの全身疾患にも関与していることがわかってきています。歯周病は口腔内だけの問題ではなく、様々な全身の病気を誘発する原因となることが確認されています。ところが、その歯周病の罹患状況には、実は地域によってもバラツキがあることがわかってきました。

いくら現代社会から地域差が無くなってきたとは言え、気候や風土などの自然的な地域差だけでなく、医療機関の偏在や所得格差などの社会的地域格差がある以上、糖尿病や高血圧などの全身疾患はもちろん、歯周病やう蝕にも地域差があって当然です。
ところが、歯周病と地域差の関係についての研究は、実はそれほど多くはありません。ネット上で「歯周病 地域差」などのキーワードで検索してみてもあまり情報が見当たりませんが、平成19年3月に発表された、財団法人8020推進財団の全国成人歯科保健調査報告書の中に、「歯周病と地域差」に関する研究成果が発表されていました。(http://www.8020zaidan.or.jp/pdf/jigyo/zenkoku_seijin.pdf)

この研究は、国内における成人歯科保健の実態把握が十分とはいえない、という状況を踏まえ、既存の歯科保健事業の場を利用して行われた全国的な実態調査である。調査地域は、神奈川・新潟・愛知・長崎の4県の対象市町村を無作為抽出して行われた。

歯周病の調査には、CPI法という方法を用います。

CPI法とは、地域歯周疾患指数(Community Periodontal Index)と呼ばれる集団検診の方法で、地域の歯周疾患の状態を示す指標です。(厚生労働省・e-ヘルスネットより)

神奈川県と新潟県では他の2 県に比べてコード3以上の割合がよりも低く、コード0の割合が高く、また両県の間でもコード1・2の割合が大きく異なっていた、と述べています。
このように、地域差とは無縁のように思える歯周病にも、大きな地域差があるようです。

(財団法人8020推進財団・全国成人歯科保健調査報告書[平成19年3月]より引用)

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